――様々なジャンルの服を取り入れるとき、雑然とした印象にならないようにするには?
「服が持つ背景や歴史、色など、いずれかの要素に共通点を作ることですね。今回の場合、インナーのカットソーは、過去にフランス軍が着用していたセントジェームスのものです。もともと軍服だった歴史のあるダブルのジャケットと共通する部分があります」


――ボーダー柄の靴下も目を引きます。
「英国発のCORGI(コーギー)の一足です。フレンチシックなデザインがセントジェームスのカットソーとも相性がいいと思い、取り入れました」
ビーチサンダルをヨーロッパ風に 柄×柄に技アリ
――最後はスラックスとビーチサンダルを合わせたコーディネートです。
「ヨーロッパのリゾートスタイルを意識しました。ドレッシーなスラックスにビーチサンダルを合わせるのがフレンチファッションの定番なんです。シルエットや色使いは落ち着いた印象ですが、キャップとビーチサンダルといったアイテムには適度なカジュアルさを感じていただけると思います」

――トップスの素材感も目を引きます。
「nestwell(ネストウェル)という2020年に日本でスタートしたブランドのものです。タオルなどに用いられるパイル素材を採用しているので、柔らかな肌触りが魅力ですね」
――今回は靴下なしですね。その場合、意識することは変わりますか?
「より上品なアイテムを合わせるように心がけています。今回の場合でいうと、細身でテーパードの効いたスラックスがその例ですね」


――パンツはストライプ柄、サンダルはゼブラ柄です。柄と柄を合わせるとき、どこに注意すればいいでしょう。
「似たような色を使っているものを合わせると、ごちゃごちゃした印象になりにくいです。ストライプ柄に同じストライプを合わせてしまうと“やりすぎ”な印象を与えることがあるので、その場合はボーダー柄の方が望ましいです。今回選んだゼブラ柄がその役割ですね」
文:FACY編集部 山梨幸輝(https://facy.jp/) 写真:加藤潤

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