――サンダルに靴下を合わせるのも近年では普通になってきています。板垣さんもインスタグラムで披露していますね。合わせ方のポイントは?

「靴下の種類によって履き方を変えています。無地で派手な色の場合は主張が強すぎるので、たるませることでその印象を緩和させていますね。逆に白の靴下はルーズソックスのように見えてしまうので、多少伸ばして履くことが多いです。柄のある靴下も、柄を見せるために伸ばして履いていますね」

王道「ビルケン」にひねり グラデーションさりげなく

――今回はサンダルを使ったコーディネートを3組用意してもらいました。まずはショートパンツやベストを合わせた着こなしです。

「中間色のアイテムを軸に選んで、黒のベストで全体の印象を引き締めています。スポーティーな印象のショートパンツにはスポーツサンダルを合わせるのがオーソドックスですが、今回はあえて上品なスエード素材を用いたビルケンシュトックのサンダルを合わせました。アイテム選びや色使いなどで、王道の着こなしにひねりを加えることを普段から意識していますね」

ビルケンシュトックのサンダル(2万900円)。靴下は、近年のトレンドである70年代の要素をプラスするタイダイ柄だ

――モックネックのカットソーも目を引きます。

「カーハートWIPやパタゴニアなど、アメカジ(アメリカンカジュアル)ファッションでよく見られるブランドを中心にそろえたので、アクセントとしてヨーロッパ風のモックネックのアイテムを取り入れました。上品な印象なので、ベストの首元からのぞかせるだけで全体のカジュアルさを緩和してくれます」

ベスト1万9800円(カーハートWIP)、カットソー 9350円(ETS.マテリオ)、パンツ 7920円(パタゴニア)、ソックス 1980円(ナイキ)、キャップ(私物)

――ショートパンツはどう選んだのですか?

「パタゴニアのショートパンツは、あえて短い『5インチ』のモデルをはいています。近年は丈の長い『7インチ』の方が主流なのですが、人とかぶりにくい方を選びました」

カットソーの生地には光沢感を加えるシルケット加工を施してある。シルクのような上品な質感が魅力だ
キャップはショートパンツと同じくスポーティーな印象のものを選んだ。夏らしい清涼感のある色味もポイント

――靴下とサンダルの組み合わせで意識したことは?

「同色でそろえるのが一般的ですが、今回は濃淡が微妙に異なるベージュを合わせました。さらに白いキャップと淡いベージュのカットソーを合わせて、頭から足先までのグラデーションをつくり出しています」

ジャケット×サンダルの個性派コーデ 自分なりの「共通点」で統一感

――2組目はKEEN(キーン)のサンダルにジャケットとショートパンツを合わせたユニークな着こなしです。

「ドレッシーなダブルのジャケットをいかにカジュアルに見せるかを意識しました。ドイツの軍服をイメージしたショートパンツと、アウトドアで履かれることが多いキーンのサンダルを選んでいます」

キーンのサンダル(1万1000円)。「このブランドのサンダルは素足で履くイメージが強いですが、それに靴下を合わせたのもポイントです」と板垣さん

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ビーチサンダルをヨーロッパ風に 柄×柄に技アリ