Men's Fashion

1年中使える大人のGジャン サイズ選んで「今風」に

プロのコーデ

JOURNAL STANDARD MEN'S 表参道 青木志門さん

2022.4.5

JOURNAL STANDARD MEN'S 表参道の青木志門さん

デニムパンツのブームが続いているが、今年はデニムジャケットも人気だ。なかでも着丈が短めのGジャンは、デザインや色落ちの程度、サイズによって印象が大きく変わるアイテムだが、今手に入れるならどんな一着がおすすめか。また、着こなしを「時代遅れ」に見せないようにするには、どこに注意したらいいのだろうか。「JOURNAL STANDARD(ジャーナル スタンダード) MEN'S 表参道」(東京・渋谷)の青木志門さんに聞いた。




通年着られるアイテム ジャストサイズか1サイズ上を

――今年、デニムジャケットの人気は感じられますか?

「1、2年前に比べて力を入れているブランドが増えた印象です。デニムパンツの人気がここ数年高まっている流れで、デニムジャケットも再評価されているのではないかと思います。当店では定番アイテムとして毎年扱っていますが、今年はいつもより多く取りそろえています」

――ジャーナル スタンダードでは、ブームの前から多くの種類のデニムジャケットを扱っています。魅力はどこにありますか。

「ほぼ通年で着られる点ですね。ショートパンツから厚手のパンツまで、合わせるアイテムを選びません。また、長く着るほどに自分の体形やライフスタイルに応じて退色していくのも愛着が湧く要素です。デニムジャケットをはじめ、スエットシャツやチノパンなど、どの時代であっても誰もが知っているようなアイテムには、時代を問わない魅力があると思います」

――例えば1990年代の「渋カジ」ブームのような、昔と同じ感覚でデニムジャケットを取り入れても大丈夫でしょうか?

「“サイズ感”には気をつけた方がいいでしょう。近年は肩幅や身幅が大きめのものを肩を落とすように着るのが主流ですから。すでに持っているデニムジャケットを生かすよりも、一度店を訪れて、『今年らしいデニムジャケットとは何か』を見た方がいいと思います」

「ただ、一部の服好きの間では、オーバーサイズブームの反動でジャストサイズが好まれるようになってきています。なので最先端の流行を意識するのであれば、オーバーサイズすぎないもの、ジャストサイズか1サイズ上程度のものを選ぶのがいいと思います」

「このコーディネートではインナーのサイズ感に合わせて1サイズ上を着用しています」と青木さん

――デニムジャケットを薦めるとき、気を付けている点は?

「デニムジャケットはフロントボタンを外すか留めるかで、見え方が大きく変わります。試着した際、前を開けるときれいに見えるのに、ボタンを留めるとインナーのシルエットが崩れてしまうという場合も多いです。そんな時には、『もし前を閉めて着ることもあるなら、今着ているインナーより小さいサイズ感のものを買い足した方がいいです』と、正直にお話しします。長く付き合っていけるアイテムだけに、お客様のお好みの着方や自宅にはどんな服があるのかなど、ヒアリングは慎重に行うようにしていますね」

王道アメカジをアレンジ インナーは長めがおすすめ

――今回はデニムジャケットを使ったコーディネートを3組用意してもらいました。まずは濃紺のデニムジャケットを使った着こなしです。

「今回は、自分が若い頃のアメカジ(アメリカンカジュアル)スタイルとはまた異なる発想でコーディネートを考えてみました。インナーは白シャツをタックインするのが定番ですが、今回はプリントTシャツにしてみました。シューズも革靴ではなく、ボリューム感のあるカジュアルなスニーカーを選びました」

ジャケット2万7500円(フォアモスト×ジャーナル スタンダード)、Tシャツ(私物)、パンツ 3万800円(ドレス)、スニーカー2万7500円(ホカ オネオネ)、キャップ(私物)

――一般にデニムジャケットは着丈が短く、袖が長い独特のシルエットです。バランスで意識した点は?

「インナーには着丈の長いTシャツを合わせ、着こなしのアクセントとしてデニムジャケットの裾からのぞかせています。インナーの身幅は、狭めのほうがバランスをとりやすいです」