女性活躍が進まない「言い訳トップ5」はこれだD&I、ジェンダー平等入門(2)

日経xwoman

2022/7/11
日経 X woman

経済や政治の世界で女性リーダーが増えない、家庭の中の性別役割分担が根強く残る、男性育休取得率もまだまだ上がらず…と、「ジェンダー不平等な国」という印象がぬぐえない日本。なぜ日本のダイバーシティは立ち遅れているのか。『SDGs、ESG経営に必須! 多様性って何ですか? D&I、ジェンダー平等入門』(日経BP発行、羽生祥子著)から一部を抜粋し、女性活躍がなかなか進まない組織でよく耳にする「発言」に込められた意味を探っていきます。

人事部、ダイバーシティ推進室は困っている!

多様性を実現すべく、2020年に日本経済新聞社・日経BPが創設した日経ウーマンエンパワーメントプロジェクトでは、「ジェンダー平等を、経営者の言葉に。組織の力に。」というキャッチフレーズのもと、多様性を企業成長につなげている先進実例を学び、発信しています。加盟企業の多くの会社では、それぞれの社内実情に向き合い中長期で推進するために、人事部やダイバーシティ推進室が日々、努力をしています。

一方で、中長期の視点がなく、「女性活躍がなかなか進まない」と悩んでいる企業も、世の中にはたくさんあります。ダイバーシティ推進担当者は頑張って取り組んでいるのに、現場や上層部の反対にあって困っているという声も、本当によく聞きます。そこで、毎月多数の記事を発信している『日経xwoman(クロスウーマン)』の取材を経て分かってきた、多様性がない企業によくある「言い訳」を挙げたいと思います。取材を通してよく聞く順に、上から5つ、「言い訳トップ5」としてご紹介しましょう。

無意識のうちにダイバーシティ推進を妨げてしまう発言

言い訳トップ1「女性だけ特別視する必要あるの?」

このセリフ、読者の皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか? または、自分で言ったことがあるという方も少なくないと思います。さらにこのトップ1の言い訳は、実は女性自身が発言することも多いのが特徴です。

具体的には、こういった内容です。

・仕事の場では、男性も女性も関係ない
・実力主義でやっているので、性別で区別する必要はない
・自分は実力で認められたのであって、女性だから認められたのではない
・女性にだけ「ゲタ」を履かせて持ち上げるのはずるい
・LGBTQと自認している人もいるのに、今どき男女比率で測るのは古い

うーん、どれもすべて正しくて、間違ったことを言っていないような気がしますね。こんな言葉をかけられて反論や説得できずに困っている人事部の方々の顔が目に浮かびます。しかし、この考え方こそが、世界に比して日本の女性活躍が遅れに遅れている理由なのです。

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