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「これ欲しい!」 物欲、身の丈に合うよう抑えるには

無駄をなくそう 節約生活のススメ

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読みたいマンガを全巻一気にまとめて購入といった「大人買い」。この言葉が映すように、社会人になると子ども時代よりは自由に使えるお金が増えます。

もっとも、大人になったからといって、無限の「財力」を手にした訳ではありません。収入や家族構成などに応じて、現実に自由に使えるお金には限界があります。あくまで、欲しいものを買える可能性が幼い頃よりは高まった、ということにすぎません。

しかし、こうした当たり前のことは意識の外に追いやりがち。社会人といえど、自分の収入を軽く上回る高額なモノを欲しくなることもあれば、少しずつ貯蓄に回していこうと計画しながら「今月分は全て使い切ってしまった」となることも。特に問題なのが後者です。なんとかやりくりして一時的にはしのげたとしても、お金が少しもたまっていかないようでは長い目で見て好ましい状況とはいえないでしょう。

最近、「リベンジ消費」という言葉を耳にする機会が増えてきました。お住まいの地域によっては外食店の営業時間がようやく元に戻り、出社に余暇にと外出機会も増えてきたところ。新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」は心配ですが、「この冬らしいファッション商品が欲しい」など買い物魂がうずき出す頃です。そこで今回は、自分の財力に合わせて物欲を上手にコントロールするにはどうしたらよいか、その方法を考えてみたいと思います。

まずは家計の現状を数字で把握

物欲をコントロールしながら上手にお金を使ううえで、まず第一にやっておきたいことがあります。それは現実に即した家計の実態把握です。今、ご家庭にはどれだけの収入があって、どれだけ貯蓄をすべきで、どれだけのお金を消費などで使っていいのか、この3つをしっかりと具体的な数字で把握するということです。

「今年ももう終わる。来年こそはお金をためよう!」。まもなく新年とあって、そんな目標を立てている方もいらっしゃることでしょう。ただし、貯蓄というのはそれ自体が目的になってしまうとちょっと厄介です。なぜなら、目的達成に向けて「とにかくお金を使わないように」とばかりに食費を極限まで削ろうとしたり、休日に家から一歩も出ないようにしたりと味気ない日々を過ごすことになりかねないからです。

できるだけ豊かで充実した毎日を送るうえでは、バランスが大切なポイントになってきます。上記のような極端な「ためる第一主義」も問題ですが、コロナ禍が象徴するようにいつ何が起こるか分からない先行き不透明な時代。貯蓄がまったくナシでいいとはいえないでしょう。

いざというとき、一時的に家計が厳しい状況になっても乗り越えられる程度の額は準備しておきたいところ。さらに、これからマイホームを買いたいという方や、お子様の教育資金がかかる方は、そうした先々の目標や予定に向けて貯蓄をしていく必要があります。

そのためにも、まずは月いくらの手取り収入があるのか、給与明細などで改めて確認してみましょう。残業代で月によって違うなどであれば、多少の幅を持たせた数字でもOKです。○万~○万○千円など数字で把握できたら、そこから貯蓄にどのくらい回すのか、始めに決めましょう。そうすれば、残ったお金から、いくらまでを生活費や余暇など楽しみのための消費に使えるか、ある程度具体的な金額で把握できるようになるからです。

家計管理には様々な方法があります。今回はなかでも、比較的簡単に取り組みやすい方法をご紹介しています。

月収から貯蓄など将来のために回すお金を引いた残りがいくらになるのか分かったら、その金額と家賃や光熱費など生活に欠かせない必ず出て行くお金の合計とを比べてみてください。果たして自由に使えるお金は1カ月にどのくらいあるか、ざっくりと数字でつかめるはずです。これをその月の出費の上限ラインとして、日々お金を使う際にちょっと意識するようにしましょう。月々の出費の上限を大まかに分かっているだけでも、クレジットカードの請求を見てギクリといった、思わぬ出費オーバーにブレーキを掛けやすくなるはずです。

「足りない」は本当に足りていない?

次に考えるべきは「足りない」に関してです。日ごろの生活のなかで、何かに対して「足りない」と感じたことはありませんか? そしてそれは本当に「不足」しているのか、検証したことはありますか。

もう少し説明しましょう。筆者は講演などで各地を訪れた際、今の住まいに関する希望をお尋ねすることがあります。すると、「収納が足りない」「もっと収納スペースが広い家に引っ越したい」といった声が多く出てきます。同様に、お金に関する悩みを聞きますと、「収入が足りない」との悩みを持つ方が圧倒的に多くいらっしゃいます。

収納でも収入でも挙がる「足りない」の声。果たしてこれは本当に「足りない」という状況なのでしょうか。実は収納が足りていないのではなく、収納以上の物を買ってしまっていることが問題ではないでしょうか。お金の場合も、収入が足りないのではなく、適切な範囲を超える金額を使ってしまってはいないでしょうか。

「足りない」を満たすことで解決しようとすると、実はいつまでたっても足りない状況から抜け出せなくなってしまいます。「収納が足りない」という人は、仮に広い収納スペースがある家に引っ越したとしても、またしばらくすると「収納が足りない」と悩み始めます。「対症療法」で解決しようとすると、これを繰り返していくことになりかねません。

ここで1つ、少し乱暴な物言いとなりますが、お伝えしておきたいことがあります。財力に見合った物欲のコントロールにもつながることです。それは、いま住んでいるご自宅の収納スペース(※クローゼットや押し入れ以外の場所も含めたモノを置ける広さ)は、図らずも現在のご家庭の財力をある程度、映しているということです。

別の言い方をすれば、収納が「足りない」わけではないのです。最初から財力に見合った量の物を買うようにするということができていない(そうした判断や行動が足りていない)のです。

不満をなんとかしたいときは、不満そのものではなく、発想や視点を変えると根本原因が見えてくることもあります。この例もその一つです。根本原因がみつかれば、その解決策を考えることで回り回って不満も解消できるようになります。この場合であれば、ご自宅の収納スペースを念頭に置いたうえで買い物する習慣を身につける、ということが一つの解となります。

「これ欲しい!」 ちょっと立ち止まる

そうした習慣を身に着けるために、何かを「欲しい」と思ったときは1回でいいです。まずは深呼吸するようにしましょう。そして、それが自分の収納や財力に見合っているかどうか考えるクセをつけましょう。

この場合、部屋の収納などを思い浮かべてみるとイメージしやすいと思います。想像を巡らせてみて、「置き場所がない」「部屋の雰囲気に合わない」などマイナスの要素がみつかった場合は、潔く購入を諦めましょう。

しかし、欲望というのはそう簡単ではないから困ったもの。「分不相応」という言葉があるように、何億円もする豪邸など「明らかに自分の財力に見合わない」ようなものは最初から本気で「欲しい!」とはならないのです。ご自身の財力にしろ、収納場所にしろ、いかにも手が届きそうなギリギリのラインにあるものだからこそ「欲しい」との思いが募っていきます。だからこそ必要なのが、一呼吸置くことです。そうすれば、冷静さを取り戻せます。

続けて必要なのが、それはただ欲しいのか、それとも本当に自分にとって必要なものなのか改めて考えるということです。詳しいステップは本欄で以前執筆した記事(「その買い物、本当に必要? 無駄遣いを防ぐ2ステップ」)をご覧ください。

何かを買う際は、金額に見合った効果が得られるのか否かを考えることも大切です。そのモノを購入することで、自分の暮らしがどう変化するかを想像してみると、判断しやすいと思います。

ここで効果アリと判断した場合は、それは買ってよいモノといえるはずです。反対に、金額に見合う効果ナシと少しでも思った際はいったん購入を我慢して、最低でも1週間は様子見しましょう。ご自身にとって本当に必要なものであるならば、1週間や1カ月経っても欲しいという気持ちは変わらないはずです。迷った場合は、時間を置きましょう。そうすれば、本当はどうなのか見定めやすくなります。

スマホ生かし手持ちのモノ把握

物欲が激しい人、あれもこれも欲しくなってしまうという人には共通点があるようです。それは、自分の持ち物を実は正確に把握できていないということです。だから、「すぐに新しい服を欲しくなってしまう」というお悩みがある方は手持ちの服を忘れて、つい似たような服を何着も買ってしまいがちです。

服や靴といったファッション用品に限りません。キッチン用品、文具などで「つい新しいモノを欲しくなってしまう」という分野はありませんか。思い当たる方は、その分野で自分は既にどんなものを持っているのか、具体的に把握しておくことをおすすめします。

今はスマートフォン(スマホ)で簡単に写真が撮れる時代です。そこで提案です。「すぐに新しいものが欲しくなってしまう」という分野がある方は、1度その分野の手持ちのものを全部、スマホ撮影してみませんか。そうすれば、ウインドーショッピングなどで欲しいモノがあったときに、出先でも簡単に既にあるものを確認できるからです。それが洋服であったなら、「似たような服が○着ある」と分かりますし、「これに合うボトムスがない」など具体的な着用場面を踏まえた判断もしやすくなります。スマホによる所持品確認は、「つい買ってしまう」といった衝動的な物欲を抑えるブレーキになるはずです。

◇     ◇     ◇

「これ欲しい!」。そう思うことや心が動くモノとの出合い自体は決して悪いことではありません。欲しかったものを手にしたときの高揚感というのは格別なものでしょう。

だからこそ、そうしたときに気持ちよく出費できるように、日ごろから節約できるところは賢く節約しておきたいところ。買い物で後悔しないように、自分の財力に見合っているか、また本当に必要なものなのか、きちんと見極められる力をつけられるといいですね。

矢野 きくの(やの・きくの
家事アドバイザー・節約アドバイザー。明治大学卒。女性専門のキャリアコンサルタントを経て現職に。家事の効率化、家庭の省エネなどを専門にテレビ、雑誌、講演などで活動。著書:「シンプルライフの節約リスト」(講談社)他 オフィシャルサイト https://yanokikuno.jp

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