Men's Fashion

きれいめの要はスラックス 2本目は「フレア」で個性

プロのコーデ

feets 小林大起さん

2022.12.15

feetsの小林大起さん

洗練された印象のスラックスは、大人のきれいめな着こなしに欠かせないアイテムだ。しかし、そのトレンドは移り変わり続けている。2010年代前半は細身のシルエットが主流で、2010年代後半にはワイドなシルエットがブームになった。近年はブーツカットのスラックスも人気だ。数ある選択肢の中で、今手に入れるなら何を選べばいいだろう。また大人の着こなしのポイントはどこにあるのだろうか。東京都目黒区の東急電鉄祐天寺駅近くにある「feets(フィート)」の小林大起さんに聞いた。




まずはテーパード、2本目は“セミフレア”

――今、どんなスラックスがおすすめですか?

「まずは(ウエストや太もも回りはゆったりで、裾にかけて細くなる)テーパードシルエットのスラックスを選ぶのがいいでしょう。長年人気のアイテムで、今手に入れても損はないと思います。2本目、3本目なら、少し個性的なものがおすすめです。例えば(裾が広がった)フレアシルエットのものは、今年らしいかなと思います。裾の広がりが抑えめのセミフレア、ブーツカットのものなら大人でも取り入れやすいですよ」

――スラックス選びのポイントは?

「サイズです。ゆったりしたシルエットの物でも必ず試着をして、ウエストがぴったりなものを選ぶといいでしょう。丈は後から直せるので、気にしなくていいと思います。5センチ程度の丈詰めであれば、シルエットに影響は出ませんから」

「あとは生地ですね。アウターを脱いだ時、スラックスは全身の6~7割程度の面積を占めることになります。良質な生地のスラックスを選べば、コーディネートを洗練させられます。“餅は餅屋”で、パンツの専門ブランドから選ぶのもおすすめですよ」

「ワイドシルエットのスラックスを選ぶときは、内ももの部分がO脚のように湾曲しているものがおすすめ。脚の形にしっかりと沿って、スタイルをよく見せてくれますよ」

――特にどんな生地がおすすめですか?

「ワイドシルエットのものなら、歩いたときに揺れ動くような“ドレープ”(ひだやたるみ)が生まれる生地がおすすめです。ただ柔らかいだけでなく、独特なハリやコシもあるのが上質な証しです。ぜひ手にとって、試着しながら選んでほしいですね」

――普段のコーディネートで意識していることはありますか?

「アパレル店員の立場からすると、デザインがシンプルなスラックスは、実は扱いが難しいんです。定番であるテーパードシルエットには、どこか物足りなさを感じてしまうことがあって。僕の場合は思い切った太さのワイドシルエットやブーツカットのものを選ぶことが多いですね。他人と差をつけたい方はぜひ試してみてほしいです」