常識に縛られず、どんどんヒンシュクを買おう幻冬舎・見城徹社長

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レアゾン・ホールディングスの渡邉真社長(右)と対談する幻冬舎の見城徹社長

28年前「ルールのない世界でルールを作る」流儀で幻冬舎を設立、出版業界に新風を吹き込んだ見城徹社長は、自らが注目する若手実業家、レアゾン・ホールディングスの渡邉真代表と対談し、「NIKKEI STYLE U22」に寄せられた若者の質問に答えました。デジタルメディアの進化で誰もが発信力を持つ一方、批判を受けるリスクも負う時代をどう生きるか。2人が一致したのは、顰蹙(ひんしゅく)を買うことを恐れず、どんどん前に進む姿勢の大切さでした。

若者から見城氏への質問
Q. 情報発信のリスクや難しさも浮き彫りにしたデジタル化の時代にどう対応していけばよいでしょう。

結果を出す前に夢を語るな、ルールチェンジャー目指せ

見城 渡邉さんに初めて会った時、20年ほど前でしたか、サイバーエージェント社長の藤田晋さんに初めて会った時と同じたたずまいを感じたんですよ。2人とも「世界的な企業になります」みたいなことは言ったけど、夢は一切語らなかったよね。若い起業家たちが来て、夢を語るんだけれど、地に足がついていないことが多いんですよ。僕は前から「夢なんか豚に食われろ」と(笑い)。夢は悪戦苦闘、圧倒的努力の末に、結果を出してから語るもので、夢の実現とはそういうことでしょう。だから最初に会ったとき、「こいつはモノが違うぜ」と久しぶりに刺激になりました。10年後が楽しみだと。

会社を興して何年になります?

渡邉 レアゾン・ホールディングスは12年目、フードデリバリーアプリのmenu(メニュー)は約2年です。料理宅配分野はサービス内容や働き方がまだ不完全で、ルールメーカーになれるチャンスがあると思いました。

見城 そこだよね。仕事っていうのは競争相手をこっちの土俵に引き込むことが一番重要だけど、結局それは自分たちがルールを変える、ルールチェンジャーになるということ。幻冬舎で28年やってきたのも要はそれなんです。幻冬舎の広告やプロモーションの仕方は初めのうちこそ異端だけど、いつかそれが王道になり常識になる。すると他社がまねをする。でもそうしたら壊してまた違うことを考える。その歴史でしたね。

若い起業家たちは他人に眉をひそめられるようなことをしないと。常識と違うことをするから、それまでの常識をつくっていた人たちが眉をひそめる。眉をひそめられるのは結果をたたき出せているからですよ。ヒンシュクを買うことだけを選んでやっていけばいいんじゃないか、と思うんです。

渡邉 私はもともとパソコンすら触ったことがない人間でしたが、インターネット広告の仕事に携わり、こんなに可能性があるのにまだルールのない世界が存在するんだ、と気づいたんです。それなら自分の手でサービスをつくって、大きなことにチャレンジする企業というものを興してみたいという風に強く思いました。

見城 今、一番大きな事業はmenuになるの?

渡邉 それとゲーム事業ですね。広告事業とゲーム事業は着実に業績が伸びていて、その収益をmenuなどの新しい事業を立ち上げるための投資に回しています。もともと我々の強みとしてインターネット上の広告事業でPDCA(計画・実行・評価・改善)を高速で回すことに長けていて、このやり方をゲームなどほかの事業に生かしています。今は北米で動画と音声入力によるチャットサービスの開発に取り組んだり、その他の新規事業も同時に進めています。

見城 完全に自分の土俵で戦っているということだよね。menuにはKDDIが50億円出資したけれど、それだけ企業価値が評価されているという証しです。

一億総表現者の時代、恋をして他者への想像力磨け

見城 出版という世界はおよそデジタルとは真逆の部分がありますが、個人が自由に発信できるメディアが出現したことは素晴らしい時代だと思います。一億総表現者の時代といえるけれど、ただし、その表現は「これを書かねば生きていけない」というものではなく、さまざまな負の感情から生まれたものも多い。深く考えることもおろそかになっているように思うけれど、それでもこれらを弊害とは言わないでしょう。ネットは今や基幹産業で出版業界もネットと共存していくしかなく、僕も一からビジネスモデルを見直しています。ただ、一方で僕らは人の精神を仕事にしている。人の精神を原材料に表現するのが編集者の仕事だから、人と会って話しリアルに感じなければ何も始まらない。だから僕はコロナ禍の中でもリモートはまずやらず、ルールを守りながら毎日会食していますよ。

渡邉 私もシリコンバレーと日本で気心の知れた仲間とはリモートを便利に使っていますが、あくまで人と人であることは肝に銘じています。

見城 あなたはメディアに全く出ないね。

渡邉 もともと出たいタイプではないのと、会社で一緒に働くメンバーが400人、500人と増える中でかなり優秀なメンバーが集まってくれています。私みたいな人ばかりに会社に来てほしいわけではないので、むしろそういう優秀なメンバーから発信することによってそれに共感した人たちが集まってくれたほうがいいと思っているんです。

見城 SNS(交流サイト)は何かやっているの?

渡邉 SNSもメディアの一つと考えて全くやっていません。

見城 徹底しているよね。炎上するのが怖い?

渡邉 誰がやっても炎上はするし、やる以上はやりたいようにやればいいかとは思います。

見城 全くそうだよ。炎上、上等ですよ。ヒンシュクもどんどん買いにいこうよ。会社には若い人たちが多いんだろうけど、若者には「恋をしろよ」と言いたいね。恋愛ほど他者への想像力を磨ける場はないし、仕事や人生へのモチベーションにもなる。恋をすることで人というものを学べる。恋愛していないやつは、ビジネスもうまくいかないよ。

レアゾン・ホールディングス 代表取締役
渡邉 真氏(わたなべ・まこと) 2005年光通信入社、インターネット広告でキャリアをスタート。09年e-まちタウン取締役。10年現レアゾン・ホールディングス、18年menuを設立し代表取締役就任。

【PR】提供:幻冬舎 / 企画・制作:日本経済新聞社 コンテンツユニット