タリバン支配下での生活

ハミドゥラーさんは、仕事が必要だったから親政府軍に加わったというが、ラフマヌラーさんは、給料だけでなく、自由、民主主義、未来の繁栄のために戦ったと信じている。「男性も女性も享受できる自由がこの国で実現されるのを見たかったんです」

タリバンが実権を握ってから、アフガニスタンは人道的・経済的危機に陥り、報道の自由や教育を受ける自由は奪われた。それ以前から、アフガニスタンは女性にとって最も生きにくい国のひとつであると専門家から指摘されていたが、今や少女の中等教育を禁止している世界で唯一の国となった。タリバンは旧治安部隊の恩赦を宣言しているが、国連によるとこの1年間で旧治安部隊と旧政府関係者160人が違法に処刑され、さらに多くが違法に拘束されたという。

伝統的な粘土のオーブンで昼食用のパンを焼くハフィザさんの義理の娘ドウラット・ベグムさん(PHOTOGRAPH BY KIANA HAYERI)
ハフィザさんの台所に集まった近所の人々(PHOTOGRAPH BY KIANA HAYERI)

人権侵害の横行により、タリバンを正当な政府として認めた国はない。

危険な仕事

朝食の後、朝の散歩に出かけた兄弟たちは、金鉱へやってきた。ラフマヌラーさんとハミドゥラーさんは現在、ここで働いているという。山の頂上を目指す男たちとすれ違いざまに、握手を交わした。そのなかには、旧政府の諜報員(ちょうほういん)や、地元タリバンの戦闘員もいた。しかし今は、全員が同じ鉱山で肩を並べて働いている。

国連によると、タリバン復権後1カ月で50万人のアフガニスタン人が職を失ったという。また、助産師や教師など行政で働く100万人以上にも、何カ月も給料が支払われなかった。

ハフィザさんの息子で、ハジーラさんの父親のハミドゥラーさん(PHOTOGRAPH BY KIANA HAYERI)

「治安という観点からは、状況は落ち着き、改善していますが、国中に食料不足と飢えが蔓延(まんえん)しています。物価も上昇しました」と、9人の子どもを持つハミドゥラーさんは言う。

旧政府が崩壊し、ハミドゥラーさんも職を失い、生活が苦しくなった。1カ月前から金鉱で働くようになり、深さ15メートルの穴を掘ったが、今のところ何も収穫はない。鉱山での作業は危険なうえ、未経験者は自分で仕事をしながら覚えていくしかない。それでも家族を養うため、国中の失業者が鉱山に眠る幸運のかけらを求めて遠くからやってくる。

国際社会は、タリバン政権を助けることなく、国民を支援する方法を模索している。「イスラム首長国」と自称するタリバン政権は、非営利団体や国連機関による国内での活動を認めているが、しばしば、誰がどこでどのように支援を受けるかの決定にまで介入しようとする。

家族の集まりのためパンを焼くハフィザさん(PHOTOGRAPH BY KIANA HAYERI)

タリバン支配下での教育

タリバンに入る前、ヌールラーさんは教師をしていた。学校の校舎は、白いユニセフのテントだった。

戦争が終わったあと再び学校へ戻り、校長に就任した。教師は、自分にとって「夢の職業」だと語る。

ハフィザさんの息子のヌールラーさん、ハミドゥラーさん、ラフマヌラーさん。そして反タリバン民兵として戦った旧友(PHOTOGRAPH BY KIANA HAYERI)

「国に奉仕したいと思っています。悲しみと苦悩をもたらす戦争は良くないと、昔から思っていました。戦争によって幸せになることはあり得ません」

ヌールラーさんの学校では、男女570人の児童が学んでいる。ほかの公立学校同様、女児は6年生までしか授業を受けることができない。4人の娘を持つヌールラーさんはこの法律が理解できないというが、タリバン政権内では議論が継続中だと信じている。