「私自身は起業・経営やコンサルティングなど様々な活動で得たものを生かして、介護レクリエーションサービスなどの新規事業や人材育成、社内改革領域を中心に、提案の機会をもらってアドバイスやコメントをしたり、人を紹介したりすることが多いです。コロナ禍となってリモートで仕事をすることが当たり前になり、関西圏ではない地域からも副業を依頼されるように。活動の幅が広がったと感じています」

社内異動のアピール材料にも

――副業で得たものが、本業への還元につながるプロセスは。

「出発点は行動すること。やりたいことや目標としたい人を見つけて社外の活動に取り組んでいると人脈が広がり、モチベーションも高まります。行動し続けていると自然に知識やスキルが身につき、『困ったときはあの人に相談してみよう』と思われるようになります。それに対して満足度の高い回答をすると、次の依頼や相談につながるのです。それを繰り返すと世間から自分が評価されるようになります」

「その頃には、自分を見る社内の目が変わってきます。私は『社外で色々取り組んでいて、経験や人脈をたくさん持っていそうだ』と思われ、新規事業や社内改革の提案を任されました。社外で得た自分の強みと、社内のメンバーがもつ知識や経験を組み合わせて本業で成果を出せるようになります」

――本業に還元するための、具体的な方法を教えてください。

「副業を通して得たものを、どの部署にどう生かせるかを考え、それを人事部や上司などと共有するといいでしょう。本業に還元するためにはまず、自分の存在を発信し認知してもらうことが重要です。社内の勉強会や交流会に参加する、有志団体を作るなどして、お互いに認知できるような関係を構築しましょう。そのなかで自分ができることを伝えたり、イントラネットを利用して他部署に提案したりすることです。まず知ってもらう、知ってもらうだけではなく信頼関係を築き、提案する。そうすると本業への還元につながります」

――「パラレル」であることのメリットは。

「様々なことに取り組むことによって、自身が何をしているときに一番楽しいかが、わかるようになります。楽しいことに気づき挑戦できるのは、キャリア形成のためにも重要なことです。年齢にかかわらず挑戦したいという気持ちがあれば、社内外問わず色々なことにトライできるのではないでしょうか」

「新規事業の部署などは異動を希望する社員も多いですが、ただ『異動したい』とアピールするだけでは不十分。社外で実績をつくっておけば、異動を希望するための大きな武器になるでしょう」

「メリットは、個人のキャリアアップだけにとどまりません。企業にとっても、副業によって新たな知識・経験・人脈をもった社員が増えることは新規事業の創出や社内改革につながります。自己実現をかなえて生き生きと働く社員が増え、組織が活性化するといった効果もあるでしょう。社会的にも、人手やスキルが足りていない部分を副業人材で補うことができます」

「あしたのマイキャリア」の記事一覧はこちら

今、転職を検討しているあなたへ / 日経転職版

同世代の年収っていくらぐらい?

日経転職版でチェック

>> 年収チェックはこちらから

次のページ
得られる3つの成果