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副業はもはや珍しくない時代。前回記事(「副業人材として活躍する方法」前編)では、副業を始める際のポイントをまとめた。後編の今回は、副業で得たものを本業に還元する方法などを紹介する。社外で培った知識・経験・人脈を生かし、所属する企業の本業にどう生かすことができるのか、前編に続きNTT西日本の及部一堯さんに話を聞いた。

好きなことを深め、本業に生かす

――副業で得たものを本業に生かそうと考えて、副業を始める人は多いのでしょうか。

「私を含めて大企業で副業を始める人は、初めから本業に還元することを目的にしていたというケースはあまり聞きません。将来のキャリアを考えたときに、自分の興味や好きなことを深めたい、様々なことを学んで社会に貢献したいという動機で副業を始めた人が多いです。ただ、例えば活動について発信を続けていると、会社から『あの人は新規事業や社内改革などの部署に異動すればもっと活躍できるのでは』とか、『人材育成に取り組んでもらいたい』と思われるようになったりもします」

「副業で得たものを本業に生かしている人のことを私は『パラレルプレナー』と呼んでいます。パラレルプレナーとは、複数の仕事を持つ『パラレルキャリア』と、社内起業家を意味する『イントレプレナー』を組み合わせた造語です。本業以外の活動で得た外部の知識・経験・人脈を生かして、本業で変革を起こしている人材のことを指します」

インタビューに応じる及部一堯さん

インタビューに応じる及部一堯さん

「ここでいうパラレルキャリアとは、本業と本業以外の社会活動を同時に実践することを意味します。労働の対価として報酬を受け取る『副業』に加え、ボランティアや無償で自らのスキルを社会貢献に生かすプロボノ、社内の有志団体活動など報酬を受け取らない活動も含んでいます。イントレプレナーについては、必ずしも新規事業の創出だけを指してはいません。組織変革や事業変革はもちろんですが、社内で変革を起こしている人、例えば『営業の仕組みを変えようとしている』といったことも変革になります」

――パラレルプレナーには、どのような人がいますか。

「パラレルキャリアを歩んだ後、新規事業の開発やそのための仕組みの構築、組織開発や人事系の業務に関わっている人が多い印象を受けます。一例として、メーカーで社内の新規事業作りやデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に携わる一方、副業では地域コミュニティーづくりと運営を進めている会社員。リーダーやイベント構築の経験が豊富なことから、本業でもセミナー運営や講演依頼の際に力を発揮したり、人事部と連携して社内のパラレルキャリアを推進したりしているようです」

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