Men's Fashion

バッグ、ブルゾン、革靴…永遠の定番ブランド3選

How to

持っておくべき男の逸品(3)

2022.11.2

MEN'S EX

ここに紹介する品々は、本誌読者ならどれも何度となく目にしたことがあるだろう。いわゆる“永世定番”アイテムである。その魅力はただの普遍性ではない。再訪するたびに新しい顔を発見できる“循環性”だ。その証を愛用者の声に求めてみよう。




永世定番(4)ハンティング・ワールドのバチューサーパス キャリーオール

ひかれるのは圧倒的な「超越感」

今年誕生50周年を迎えた「バチュー」シリーズ。非常に軽く堅牢(けんろう)で、水気にも強い機能性を宿す。同型で複数サイズを展開し、こちらはサイズL。19万8000円(ハンティング・ワールド帝国ホテル店)※大島氏私物のモデルは現在購入不可。

談:大島拓身(Bon Vieuxオーナー)

1979年生まれ。ビームスで長年ヴィジュアル・マーチャンダイジング担当を務めたのち、かねて好きだった古着の道へ。高円寺で自らのヴィンテージショップ「Bon Vieux」を営む。

このバッグを購入したのは5年ほど前のことなのですが、実はそれよりずっと前から“いいな”と思っていました。渋カジ世代の先輩に憧れて……というわけではなく、通勤途中にいつも見かける知らない若者が、よくこれを提げて歩いていたんです。相当年季が入って味が出ていました。年の頃からして古着店で買ったものなのかもしれませんが、とにかく格好いいなと思ったんです。ただなかなかの高級品ですから、すぐには手が出なかった。そうして淡い憧れをくすぶらせている間に、たまたまビームスで取り扱いが始まったんです。その数年後、ようやく入手に至ったという次第です。実際使って感じたのは、“これは色々と超越したアイテムだな”ということ。サファリやトラッドなど色々な文化的背景をもつバッグですが、そういう難しいことを考えず、気楽に装いへ取り入れてもサマになる。私の感覚ではリーバイス501やバブアーなどと同じくらい普遍的に思えるのです。そして、気を遣わずラフに愛用できるのもいい。これもリーバイスやバブアーと共通しています。もちろん気分によって活用頻度の多寡は出てきますが、常に手元に置いておきたいと思わせる魅力がありますね。最近は人気再燃中なので少々持つのに気が引けるのですが(笑)、ほとぼりがさめたらまた活躍してもらおうと思っています。

大島さんの愛用品