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英語スキルを身に付けることが転職時の高年収につながり得る(写真はイメージ=PIXTA)

英語スキルを身に付けることが転職時の高年収につながり得る(写真はイメージ=PIXTA)

人材紹介会社のジェイエイシーリクルートメント(JAC)の黒沢敏浩プリンシパルアナリストは以前の記事「英語力で変わる転職時の年収 800万円以上は中級必要」で、30~50代のキャリアを積んできたホワイトカラー職種の方々には英語スキルを身に付けることが転職時の高年収につながり得ると指摘しました。ビジネス英語スキルを習得する手段になっているのが英語検定試験「TOEIC」ですが、このスコアが転職後の年収とどのような関係があるのか。JACが転職を支援してきた方々への実績をもとに紹介します。

TOEIC900点台で平均年収839万円

このグラフは2019~21年の3年間に当社が転職を支援した方々の転職後初年度の平均年収について、TOEICスコアを100点刻みで分けて示したものです。読者の方々が想像されている通り、TOEICスコアの高さと転職後の年収の高さは比例するという相関関係が分かります。TOEICスコア400点台の方の平均年収は678万円、900点台で839万円であることを考えると、900-400=500点差の年収差は839万-678万=161万円になり、単純計算でTOEICスコア1点では年収3000円、スコア100点で同32万円の差が出ることになります。

総務省が策定した「グローバルコミュニケーション計画2025」によると、30年には人工知能(AI)技術の進歩により、ビジネスなどの「シビアな交渉にも使えるレベルの同時通訳」が可能になるそうです。実際、無料翻訳サイトの精度がかなり向上していることを考えると、そのような未来が来ることも容易に想像できます。そのため、キャリア構築のためにこれから英語を勉強しても、10年後には英語スキルを持っていても多くの人にとっては今ほどの高い年収には結びつかない可能性もあります。

むしろ、現在40~50代の方々がこれまで積み上げてきたキャリアと現時点で習得している英語力を磨き、その掛け合わせで自身のキャリアの希少性を高め、キャリアの選択肢を今すぐ広げる方が収入を増やす方法としては費用対効果が高いかもしれません。英語の学習には長い年月に加え、それなりの費用もかかります。ご自身の今後のキャリアをよく考え、投入時間との費用対効果がどの程度になるかは個人差もあり、ケース・バイ・ケースですので、よく考えご判断されることをお勧めします。

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