チョコレートスプレッドと牛乳でお手軽に

独占輸入元である合同会社「デメテル」(東京都豊島区)の代表、輿石淳子さんに教えていただいた。チョコレートスプレッドを大さじ1~1.5杯分、熱い牛乳60㏄に溶かすだけ。牛乳は電子レンジで温めればよいので、お手軽につくれる。バンキーニのチョコレートスプレッドは、ヘーゼルナッツを、カカオ豆、砂糖とともに、風味を失わないよう石臼で12時間かけてひいて使っている。ビーガン(完全菜食主義者)向けにもなる高品質なチョコレートスプレッドが、ヘーゼルナッツの香りも豊かに立ちのぼるチョコレートドリンクに早変わりする。

「バンキーニ」の「チョコレートスプレッド」200g。オンラインショップにて2160円で販売

ところで、素朴な疑問だが、チョコレートドリンクとココアはどうちがうのだろう。輿石さんによると、「原料であるカカオ豆にはカカオバターが含まれています。チョコレートドリンクはカカオバターを含んだままで、ココアはそれをとり除いています。『修道院のチョコラータカルダ』の場合は、すべての原材料で味を調えた『修道院のチョコレート』をまずつくり、砕いて粉にしています。カカオ55%のチョコレートです」

修道院のチョコラータカルダができたのは、修道院で疲れたり落ちこんだりした仲間を元気づけるために、院内の薬草園のいろいろなものが取り入れられていったからである。ヨーロッパにおけるチョコレートの歴史は、アメリカ大陸に到達したスペイン人が現地からカカオを持ち帰り、ドリンクにしたことから始まった。スペインから美食の国イタリアに伝わり、チョコレート文化が花開いた。イタリアのチョコレートドリンクには、さまざまな歴史がつまっている。

中村 浩子
イタリア食文化文筆・翻訳家。東京外国語大学イタリア語学科卒。イタリアの新聞社『ラ・レプブリカ』極東支局長助手をへて、文筆・翻訳へ。著書に『イタリア薬膳ごはん』(共著)『「イタリア郷土料理」美味紀行』、訳書に『イタリア料理大全 厨房の学とよい食の術』(共訳)『スローフード・バイブル』。

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