異業種・異業界の出身者がコンサルタントへキャリアチェンジ

次に、DX人材以外を含めたコンサルティング業界全体の求人状況について、リクルートの山本勇太マネジャーに聞きました。

実際にどのような「異業種出身者」が採用されているのでしょうか。まずITエンジニアについては、システムインテグレーター(SIer)などIT業界出身者がコンサルティングファームに迎えられています。また、IT経験がない第二新卒層も受け入れられています。入社後、1、2カ月程度の社内研修でスキルを磨き、プロジェクトにアサイン。上司とは別に、キャリアアドバイザーがキャリアパスの相談に応じるなど、手厚いサポート体制が整えられているケースもあります。

一方、コンサルタントについては、メーカー、金融、流通、運輸、サービスなど、幅広い業界から採用されています。コンサルティングファームのクライアントは多様な業種にわたります。クライアントの課題を解決する手段は「IT導入」ですが、そこに至るまでには「業務の分析・改善策提案」のフェーズがあります。そこで、出身業界の「業界知識」「業務知識」を生かせるわけです。

例えば、金融業界で経験を積んだ40代の営業マネジャーが採用された例もあり、採用対象年代の幅も広いと言えます。一方、20代の若手がポテンシャルに期待されてコンサルタントに採用されるケースも多数あります。

各業界で何かしらの実績を上げており、かつコンサルに欠かせない論理的思考力や課題分析力、提案力などを備えていれば転職のチャンスはあります。特に、何らかの改善・変革プロジェクトの経験を持つ人、社内横断型のプロジェクトをリードした経験を持つ人などは歓迎されるでしょう。

コンサルティングファームへの転職を目指す人たちの動機で多く見られるのは、「あらゆる分野で通用する汎用スキルを磨きたい」「自身の市場価値を上げたい」「成長したい」です。「安定を得たい」といった志向の人よりも、成長意欲が高く、新たなチャレンジに向かう気概のある人が採用に至っています。

実際、コンサルティングファームでは有益な経験・スキルを手に入れる機会が少なくありません。DXの波は今後も長く続いていくでしょう。大量採用を行っている外資系コンサルティングファームでは、日本よりも先行している海外のDX手法を身に付けることもできます。複数の企業の案件に携わることによって、様々なパターンの課題解決を経験する道も開かれます。

コンサルタントとして経験を積んだ後、事業会社の経営企画や事業企画、スタートアップ企業の経営ボードメンバーに転職する人もいます。将来のキャリアの可能性を広げるために、コンサルティング業界は有効な選択肢の一つと言えるでしょう。

横山賢太郎
大学卒業後、メガバンクに入行。その後、旧リクルートキャリアに入社し金融、IT、スタートアップ、コンサルティングなどの業界でトップタレントに特化した人材紹介サービスを提供。デジタル組織の立ち上げ支援、AI、クラウドなどを活用したトランスフォーメーション支援などに携わっている。
山本勇太
大学卒業後、旧リクルートキャリア入社。一貫してリクルーティングアドバイザー領域でヘルスケア・大手IT外資ベンダー・コンサルティング業界などを担当。現在は外資大手コンサルティングファームを中心としたコンサルティング業界を担当するマネジャーを務める。

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