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2020年、30代でリクルートホールディングス(HD)の取締役に就き、世間の注目を集めた瀬名波文野氏(39)。「いつも身の丈以上の場に飛び込むことで、思ってもみない糧を得てきた」と振り返るそのキャリアは、同社の創業者、江副浩正氏の言葉「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」を体現しているかのようだ。

現在、取締役兼常務執行役員兼最高執行責任者(COO)として取り組む「サステナビリティへのコミットメント」も「30年度まで」と期限を区切り、「就業までに掛かる時間を21年度比で半分に短縮する」「グループ全体のすべての階層において女性比率を約50%にする」など極めて高い数値目標を掲げている。困難に立ち向かう強さはどんな経験から培われたのか。

元社長の裏話にがくぜん「経営者ってカッコいい」

沖縄で生まれ育ち、早稲田大学を卒業後、06年に当時のリクルートに入社した瀬名波氏。「3年程度思いっきり働いたら、人生の次のチャプターに進む」という当初の計画に変化が生じたのは入社6年目のことだった。

その日は、経営者育成の社内研修に参加していた。自社の事業で過去に直面した危機を題材に、参加者でチームを組み「もし自分たちが経営陣だったらどんな判断をしたか」を検討しプレゼンテーションするケーススタディー。お題として取り上げられたのは瀬名波氏自身が関わっていた人材事業で、危機にひんした当時の社長もゲストに呼ばれていた。

人材事業のことを自分ではよくわかっているつもりでいた。事業自体が好きだったし、成果も出していた。ところが、プレゼン終了後、元社長から実際に自身が下した厳しい経営判断についての裏話を聞いて、がくぜんとしたという。

リクルートHD取締役兼常務執行役員兼COO 瀬名波文野氏

リクルートHD取締役兼常務執行役員兼COO 瀬名波文野氏

「彼の視座の高さと事業への愛の深さは、私なんかとは比べものにならないレベルでした。知っていると思っていた事業が急に立体的に、鮮やかに見えたと同時に、人生で初めて『経営者ってカッコいい』と思ったんです。研修が終わっても心のザワザワが止まらず、自分も挑戦したいという気持ちが強烈に湧いて来ました。管理職には全く興味がなかったのに、いきなり経営者に憧れたんです。それが私のキャリアにおける大きなターニングポイントになりました」

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