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筋トレは週30~60分がちょうどいい やり過ぎには注意

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

筋トレ(筋力トレーニング)を習慣にしている人において、死亡リスク、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患のリスク、がんのリスクが最も低下するのは「1週間に30分から60分程度」行った場合であることが、複数の研究のデータを統合解析した研究[注1]で明らかになりました。週に30~60分を超えて筋トレを行うと、これらのリスクの低下幅は小さくなっていました。

筋トレを習慣にする人は死亡リスクが低下

ここ数年、筋トレに高い関心が寄せられています。筋トレに取り組む目的としては、外見を良くしたい、筋肉量を増やして太りにくい体にしたい、丈夫な足腰を維持したい、老化予防、ストレス解消、自己肯定感を高めたい、などいろいろありますが、筋トレが病気や死亡の予防につながるかどうかについては、これまで、一貫した結果は示されていませんでした。

そこで東北大学の門間陽樹氏らは、これまでに報告された複数の研究のデータを利用して、筋トレと死亡リスク、および心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中)、がん、糖尿病の発症リスクとの関係を調べることにしました。

対象としたのは、文献データベースに2021年6月までに登録されていた研究で、がんなどの重症の疾患や障害を持たない18歳以上の人たちを2年以上にわたって追跡し、筋トレと健康の関係について検討していたものです。データを統合解析するために、複数の論文が報告していた転帰(総死亡〔あらゆる原因による死亡〕、心血管疾患、あらゆるがん、糖尿病、結腸がん、腎臓がん、膀胱がん、肺がん、膵臓がん)を分析対象に選びました。

2012年から2020年に発表された、16件の研究が条件を満たしました。多くが米国で行われており、ほかには、イングランドとスコットランド、オーストラリア、日本で行われた研究が含まれていました。最長追跡期間は25.2年、参加者の年齢は18歳から97.8歳で、12件は男性と女性の両方を、2件は男性のみ、3件は女性のみを対象としていました。

有酸素運動や他の運動の影響が及ばないよう考慮した上で分析した結果、筋トレを習慣とする人では、総死亡リスク、および心血管疾患、あらゆるがん、糖尿病、肺がんの発症リスクが10~17%低下していました。筋トレとの関係が有意にならなかったのは、結腸がん、腎臓がん、膀胱がん、膵臓がんでした(次ページ表1)。

[注1]Momma H, et al. Br J Sports Med. 2022 Feb 28;bjsports-2021-105061.

死亡リスクが最も減少するのは週に30~60分

続いて、筋トレの実施時間とリスク低下幅の関係を検討しました。総死亡、心血管疾患、あらゆるがん、糖尿病の発症のリスクについて、1週間あたりの筋トレ時間が10分増加するごとのリスクの変化を分析することができました。その結果、総死亡、心血管疾患発症、がん発症のリスクと筋トレ時間の関係はJ字カーブを描き、1週間に30~60分の人たちにおいてリスクは最小となりました(表1)。

表1 筋トレをする人たちのリスク低下

筋トレ時間がそれよりも長くなるとリスク低下幅は小さくなり、週におおよそ100~120分になると、筋トレを全くしない人々との間の差は有意ではなくなりました。さらに筋トレの時間が延びると、週に170分あたりから死亡リスクが、190分あたりから心血管疾患の発症リスクが、筋トレを全くしない人よりも有意に高くなっていました。がん発症リスクについては、今回分析が可能だった、最大で週に150分程度の筋トレではリスク上昇は有意にはならず、上昇傾向を示すにとどまりました。

一方で、糖尿病と筋トレの関係はL字カーブに近く、筋トレ時間が長くなるほどリスクは低下する傾向を示しました。糖尿病リスクの低下は、1週間の筋トレ時間が60分になるまで急速に大きくなりましたが、それ以降はゆるやかな低下を示しており、筋トレがもたらす糖尿病リスク低下の恩恵のほとんどは、週に60分の筋トレにより得られることが示唆されました。

著者らはさらに、筋トレと有酸素運動の組み合わせの影響を、それらを行わない人と比較しました。その結果、筋トレと有酸素運動を組み合わせることで、総死亡、心血管疾患、がんのリスク低下は28~46%となり、相加効果が得られていました(表1)。

今回得られた結果は、筋トレが健康に長期的な利益をもたらすこと、有酸素運動との組み合わせによってさらに利益が増すことを示した一方で、やり過ぎは健康被害をもたらす可能性があることを示唆しました。

[日経Gooday2022年5月18日付記事を再構成]

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

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