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これからのビジネスパーソンに求められる重要なスキルについて、NIKKEIリスキリングでは、連載「スキル超入門」で初歩から解説しています。今回学ぶスキルは「AI時代のビジネス課題特定」です。

人や物が発する圧倒的な量のデータとAIの予測の力を活用することで、これからの時代は、顧客に届ける体験価値に磨きをかけ続け、そのことで自社の持続的な成長が期待できるようになります。

では、このような価値を創り続けるにあたって、問題解決(問題解決の基本についての記事はこちら)の方法は従来と同じでよいのでしょうか? 今回は、データとAIの予測を活用した問題解決アプローチについて解説します。(本記事は動画学習サービス「GLOBIS学び放題」のコース「AI・データ時代のビジネス〜顧客価値の創り方(後編)」の内容を一部要約したものです)

「GLOBIS学び放題」のコース「AI・データ時代のビジネス~顧客価値の創り方(後編)」

AI時代の顧客価値の変化やビジネスインパクトについてさらに知りたい方はこちら

AI・データの時代に取り扱う「問題」とは?

日常的な業務から気候変動まで世の中にある大小様々な「問題」の中で、私たち人間がこれまで扱ってきた問題は氷山の一角にすぎません。問題解決は人間の脳やコンピュータの処理能力の限界に依存していた面が大きいため、解ける問題に限定したり扱う変数をあらかじめ絞り込んだりして効率を上げて取り扱ってきました。

「GLOBIS学び放題」のコース「AI・データ時代のビジネス〜顧客価値の創り方(後編)」より

「GLOBIS学び放題」のコース「AI・データ時代のビジネス〜顧客価値の創り方(後編)」より

しかしこれからのAI・データの時代では、ビッグデータやAIの予測の力によって、これまで扱いにくかった問題も解ける可能性がでてきました。精度の高いレコメンデーションによる顧客の体験価値向上や、書類審査の自動化、自動運転、ゲノム解析によるオーダーメード医療など、解ける問題は広がっています。

問題解決のアプローチはどう変わる?

これまで扱いにくかった問題が解けるようになると、問題解決のアプローチも従来とは異なってきます。

従来の問題解決アプローチは、人間の脳が力を発揮しやすいように工夫された「仮説思考」でした。仮説思考ではまず、問題・イシューを設定し、経験則やフレームワークを生かして筋の良い仮説を立ててからデータを収集。何を証明すれば仮説が正しいと言えるか「人が推測」した上でデータを定量的・定性的に集めて検証します。仮説が検証できたら業務へ実装し、検証できなければ仮説に戻って修正することで、仮説をより良いものにしていきます。

一方、AIデータ時代の問題解決アプローチは、「人とAIが協働」してAIの予測を最大限に活用しながら個別の状況における最適な解を引き出す方法です。

まず、解けそうな問題だけではなく、扱いにくかった問題を含む「解くべき問題」を設定し、AIを問題解決のドライバーとして仮説を設定します。そして仮想的なプラットフォーム上で仮説を具体的な体験に仕立てます。次に、必要なデータを収集し「AIの学習を人がサポート」しながら予測の精度を高めていきます。それを、顧客に最適化・個別化した体験として組み込みます。そこから得られた顧客の反応に基づいて仮説の検証を行い、プラットフォームへ迅速にフィードバックしてデータや予測モデルのアップデートを行います。この一連のサイクルを、必要に応じて人が調整しながら回していきます。

「GLOBIS学び放題」のコース「AI・データ時代のビジネス〜顧客価値の創り方(後編)」より

「GLOBIS学び放題」のコース「AI・データ時代のビジネス〜顧客価値の創り方(後編)」より

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