日経エンタテインメント!

ドキドキしながら、新たなやる気に満ちて

『行列のできる相談所』(日本テレビ系)のレギュラー陣。左からフワちゃん、井上芳雄、東野幸治、後藤輝基、滝沢カレン、市來玲奈アナウンサー (C)NTV

きっと僕以上に、視聴者の方も不安だったり、戸惑っていると思います。発表された後の反応も、「この人は誰? いきなりMCってどういうこと?」というのが一番多かったと思うし、僕を知ってくださっている方も「なぜ、井上君がMC?」という疑問が湧いたでしょう。なにより僕自身が戸惑っているし、やってみないと分からないことばかりというのが正直なところです。近年こんなに「どうなるか分からない」と思ったことはないくらい、先が見えない(笑)。「じゃあ、練習しよう」という問題でもないですし。 

僕は基本的にはポジティブに挑戦したいタイプだし、この年齢でこんな大きなチャンスをもらえることはなかなかないと思うので、ありがたくチャレンジさせていただきます。40歳を過ぎても未知の挑戦が待っているんだ、という初々しい気持ちです。

MCの経験が、俳優の仕事に生きるのか生きないのかも分かりません。MCのイメージがつくと、役を演じる上でマイナスになるという考え方もあるでしょう。でも、番組を通しての出会いもあるだろうし、それがどうつながったり、どんな結果を生むかは予想できませんが、そういうチャンスはひとつでも多い方がいいと思っています。テレビ以外のメディアが増えたとはいえ、やっぱり見ている人は圧倒的に多いし、影響力も大きいことがよく分かったので、それをうまく自分のプラスにできたらいいなというワクワクもあります。

厳しく評価されたり、責任が大きかったりと、未知数の怖さもありますが、それはこれまでも覚悟しながら一生懸命やってきたことなので、今はドキドキしながら、新たなやる気に満ちています。この連載を読んでくださっているみなさんも、一緒にドキドキしながら放送を見ていただけるとうれしいです。

※『行列のできる相談所』(日本テレビ系)で井上芳雄の初MCの回は5月1日(日)に放送されました。この原稿は、初MCの収録前に書かれたものです。

『夢をかける』 井上芳雄・著
 ミュージカルを中心に様々な舞台で活躍する一方、歌手やドラマなど多岐にわたるジャンルで活動する井上芳雄のデビュー20周年記念出版。NIKKEI STYLEエンタメ!チャンネルで月2回連載中の「井上芳雄 エンタメ通信」を初めて単行本化。2017年7月から2020年11月まで約3年半のコラムを「ショー・マスト・ゴー・オン」「ミュージカル」「ストレートプレイ」「歌手」「新ジャンル」「レジェンド」というテーマ別に再構成して、書き下ろしを加えました。特に2020年は、コロナ禍で演劇界は大きな打撃を受けました。その逆境のなかでデビュー20周年イヤーを迎えた井上が、何を思い、どんな日々を送り、未来に何を残そうとしているのか。明日への希望や勇気が詰まった1冊です。
(日経BP/2970円・税込み)
井上芳雄
 1979年7月6日生まれ。福岡県出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。大学在学中の2000年に、ミュージカル『エリザベート』の皇太子ルドルフ役でデビュー。以降、ミュージカル、ストレートプレイの舞台を中心に活躍。CD制作、コンサートなどの音楽活動にも取り組む一方、テレビ、映画など映像にも活動の幅を広げている。著書に『ミュージカル俳優という仕事』(日経BP)、『夢をかける』(日経BP)。

「井上芳雄 エンタメ通信」は毎月第1、第3土曜に掲載。第115回は5月21日(土)の予定です。


夢をかける

著者 : 井上芳雄
出版 : 日経BP
価格 : 2,970 円(税込み)