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『行列のできる相談所』 新MCへの覚悟(井上芳雄)

第114回

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

井上芳雄です。『行列のできる相談所』(日本テレビ系)の新MCに就任しました。MCを務められている東野幸治さん、フットボールアワーの後藤輝基さんの中に加わり、交代で担当します。4月10日の生放送のスペシャル番組でサプライズ発表があり、僕は事前に何も知らされていなかったので本当にびっくりしました。バラエティー番組の司会は初めてなので、どこまでやれるのか、自分でも分からないことだらけ。でも、こんな大きなチャンスをいただけるのはとても光栄なことなので、全力でチャレンジします。

4月10日に放送された『行列のできる相談所 祝20周年! 新装開店3時間生放送SP』には、サプライズゲストとしての出演だと聞かされていました。『THE DANCE DAY』という、5月18日に決勝大会があるダンスNo.1決定戦の番組の総合司会をするので、その番宣にサプライズで出るということでした。スタジオでは、筋肉定食という出演チームと一緒にダンスパフォーマンスを見せたのですが、その直後に逆サプライズで「新MC決定 井上芳雄」と発表があり、そこからは「訳が分からない……」という感じでした(笑)。

スタジオでは、ただただ驚いて呆然(ぼうぜん)としたのですが、とはいっても生放送だし、いつまでも「聞いてない、ちょっと待ってください」とも言ってられないので、どう立ち回るのが正解なのか戸惑いました。直前までダンスをうまくやることだけを考えていて、それが僕の役割だと思っていたので、違うとなったときは「自分の役割、何だっけ?」とすっかり我を見失いました。準備や稽古をしてきた予定調和を全部壊されて、頭の中が真っ白になり、これが"バラエティーの洗礼"というやつか、と痛感しました。

今思えば、何か変だなというのはあったんです。番宣で出るのをサプライズにする必要はないのに、と思いましたが、ちょうど舞台の公演期間中だったのもあって、あまり深く考えることもなく、当日はダンスの振り付けを覚えるのに必死でした。日本テレビのスタジオも厳戒態勢で、誰にも会わないように入って、1人でこっそり練習してという段取りだったので、うまく策にはめられました。やっぱりテレビってすごいですね。

番組でも言いましたが、3カ月くらい前にスタッフの方から「MCに興味がありますか」と聞かれたのは事実。「興味はあります。可能性があるのならうれしい」と答えましたが、まさか本当の話とは思っていませんでした。これまでそうそうたる顔ぶれの方々がMCをやられているし、今の東野さんも後藤さんもすごい方なので、そんな方たちと自分が一緒に並ぶことに現実味がありませんでした。その後は何の音沙汰もなく、逆にちょっと安心したというか、やっぱりないよなあ、と思って過ごしていたので、まさにサプライズでした。

放送後は反響の大きさに驚いています。俳優仲間たちが「すごいね」とか「大変だね」と言ってくれるのは予想できたことですが、そこまで親しくない知り合いから「見たよ」と言われたり、道ですれ違った人たちから「頑張ってください」と声をかけられたりもします。舞台に出ていてもそんな反応はまずないので、テレビで話題になるとはこういうことなのか、と今さらながら影響力の大きさを実感している毎日です。

司会は初めてではありませんが、今までやってきたのはトニー賞授賞式の中継のようなミュージカル関係の番組や、音楽番組がほとんど。バラエティーは初めてだし、しかも『行列のできる相談所』のような大きな番組なので、きっと緊張感は半端じゃないでしょう。『行列~』には何回かゲストで出させていただき、「バラエティーの最前線」だと毎回思っていました。いろんなジャンルの方がいらっしゃって、いろんな企画やVTRがあって、トークでは台本にないことも振られるし、話もどんどん広げていかなきゃいけない。番組の規模が大きくて豪華だし、日曜夜の放送だから日本中の家庭で見られている。だから『行列』に出るときは、いつも気合を入れてスタジオに来ていました。

僕が出たときのMCは、東野さんが多かったように思います。東野さんは、ネタの振り方がとてもありがたくて、例えば僕がちょっと毒気のあるコメントをしたら、それをぱっと広げてくれます。自然に話の流れをつくる話術に、毎回驚いていました。落ち着いていて、安心感もあります。後藤さんはまた違う持ち味で、VTRに対するコメントがとても面白かったり、例えツッコミのバリエーションが豊かで、本当にすごいなと思います。お2人の中に入って交代でMCをするのですが、同じようにできるとは、自分でもとても思えないです。

じゃあ、なぜ僕なのか。それはいまだに聞かされていないから分からないですけど、やっぱり新しい風を期待されているのでしょうか。スタッフの方からは、やりたいことや興味のあることがあれば教えてくださいとも聞かれました。僕はミュージカルや舞台の俳優なので、ミュージカルの仲間たちや演劇のことを紹介できるのなら、自分がやらせてもらう意味もあると思います。今までは番宣で出る側だったから、出る側の気持ちも分かるし。バラエティータレントではないからこそ、自分に何ができるのか、その役割を探しています。

ファンの方の間では、これで僕は舞台にあまり出なくなって、バラエティータレントに方向転換するのか、という見方もあったようですが、それは違います。仕事のメインが舞台なのは変わりません。なので、公演や稽古でスタジオに行けないときも出てくるでしょうが、そのときはVTRで出るとか、工夫をして頑張らせてもらいたいと思っています。サプライズ発表のときも、東野さんから「来られるときに来てください」というお言葉をいただき、ありがたかったです。今後は今までに増して舞台の予定が入っているので、どうやって時間をつくって、MCの仕事と両立させていくかも新たなチャレンジです。

ドキドキしながら、新たなやる気に満ちて

きっと僕以上に、視聴者の方も不安だったり、戸惑っていると思います。発表された後の反応も、「この人は誰? いきなりMCってどういうこと?」というのが一番多かったと思うし、僕を知ってくださっている方も「なぜ、井上君がMC?」という疑問が湧いたでしょう。なにより僕自身が戸惑っているし、やってみないと分からないことばかりというのが正直なところです。近年こんなに「どうなるか分からない」と思ったことはないくらい、先が見えない(笑)。「じゃあ、練習しよう」という問題でもないですし。 

僕は基本的にはポジティブに挑戦したいタイプだし、この年齢でこんな大きなチャンスをもらえることはなかなかないと思うので、ありがたくチャレンジさせていただきます。40歳を過ぎても未知の挑戦が待っているんだ、という初々しい気持ちです。

MCの経験が、俳優の仕事に生きるのか生きないのかも分かりません。MCのイメージがつくと、役を演じる上でマイナスになるという考え方もあるでしょう。でも、番組を通しての出会いもあるだろうし、それがどうつながったり、どんな結果を生むかは予想できませんが、そういうチャンスはひとつでも多い方がいいと思っています。テレビ以外のメディアが増えたとはいえ、やっぱり見ている人は圧倒的に多いし、影響力も大きいことがよく分かったので、それをうまく自分のプラスにできたらいいなというワクワクもあります。

厳しく評価されたり、責任が大きかったりと、未知数の怖さもありますが、それはこれまでも覚悟しながら一生懸命やってきたことなので、今はドキドキしながら、新たなやる気に満ちています。この連載を読んでくださっているみなさんも、一緒にドキドキしながら放送を見ていただけるとうれしいです。

※『行列のできる相談所』(日本テレビ系)で井上芳雄の初MCの回は5月1日(日)に放送されました。この原稿は、初MCの収録前に書かれたものです。

『夢をかける』 井上芳雄・著
 ミュージカルを中心に様々な舞台で活躍する一方、歌手やドラマなど多岐にわたるジャンルで活動する井上芳雄のデビュー20周年記念出版。NIKKEI STYLEエンタメ!チャンネルで月2回連載中の「井上芳雄 エンタメ通信」を初めて単行本化。2017年7月から2020年11月まで約3年半のコラムを「ショー・マスト・ゴー・オン」「ミュージカル」「ストレートプレイ」「歌手」「新ジャンル」「レジェンド」というテーマ別に再構成して、書き下ろしを加えました。特に2020年は、コロナ禍で演劇界は大きな打撃を受けました。その逆境のなかでデビュー20周年イヤーを迎えた井上が、何を思い、どんな日々を送り、未来に何を残そうとしているのか。明日への希望や勇気が詰まった1冊です。
(日経BP/2970円・税込み)
井上芳雄
 1979年7月6日生まれ。福岡県出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。大学在学中の2000年に、ミュージカル『エリザベート』の皇太子ルドルフ役でデビュー。以降、ミュージカル、ストレートプレイの舞台を中心に活躍。CD制作、コンサートなどの音楽活動にも取り組む一方、テレビ、映画など映像にも活動の幅を広げている。著書に『ミュージカル俳優という仕事』(日経BP)、『夢をかける』(日経BP)。

「井上芳雄 エンタメ通信」は毎月第1、第3土曜に掲載。第115回は5月21日(土)の予定です。

夢をかける

著者 : 井上芳雄
出版 : 日経BP
価格 : 2,970 円(税込み)

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