
新作腕時計が豊富だった2021年。長年時計取材に携わってきたプロたちを中心に、テーマを設けて注目時計を挙げてもらった。連載6回目の今回は、雑誌『時計Begin』編集長の大野陽さんが、コストパフォーマンスに優れた新作時計を紹介する。

■TUDOR(チューダー)
ブラックベイ クロノ
「チューダーは今年“攻めた”多くの新作を発表しました。そのすべてがコスパに優れているのでおすすめと言えます。中でもこのクロノは、高精度かつ防水性、耐磁性、耐衝撃性に優れ、この内容で50万円台は驚き! もともとクロノはSS×YGのみの展開でしたが、今作の登場により、ぐっと身近な存在に。“兄”のクロノグラフにプレミアム感が増し、入手が難しくなっている今、“弟”のクロノは、狙いめです」。径41㎜。自動巻き。SSケース。別売りのストラップに交換することも可能。左のSSブレスレットタイプは59万2900円、右のレザーストラップタイプは55万6600円(日本ロレックス / チューダー)

■LONGINES(ロンジン)
ロンジン レジェンドダイバー
「もともと軍用時計であったものだが、ロンジンらしい現代的な“エレガンス”の要素を絶妙に足している復刻系時計の代表と言えるモデル。深海のような印象を与えるグラデーションダイヤル、ヴィンテージ感のある表情の蛍光塗料、ベルトはファブリックと思いきやレザーという、様々なギミックで本当にうまい!とうならされる時計です。もちろんダイバーズ時計なので、300m防水と、ギアとしてのスペックも高くて安心です」。自動巻き。径42㎜。SSケース。レザーストラップ。31万4600円(ロンジン)

■SEIKO PROSPEX(セイコー プロスペックス)
スピードタイマー メカニカルクロノグラフ
「近年のセイコー プロスペックスは本当にいいモデルが豊作だと感じます。中でも注目は、1964年、国産初のクロノグラフ『クラウン クロノグラフ』からインスピレーションを得て開発された人気のモデル。メジャーリーガーの大谷選手のCMでも話題の時計です。操作性の高いハンマー型プッシュボタンなど実用性を突き詰めた計測機器のDNAを持ちつつビジネスシーンも守備範囲とする洗練されたデザインが素晴らしい」。自動巻き。径42.5㎜。SSケース&ブレスレット。33万円(セイコーウオッチ お客様相談室)


THE NIKKEI MAGAZINE 4月誕生!
Men's Fashionはこの4月、あらゆるビジネスパーソンに上質なライフスタイルを提案するメディア「THE NIKKEI MAGAZINE」に生まれ変わります。限定イベントなどを提供する会員組織「THE NIKKEI MAGAZINE CLUB」も発足します。先行登録はこちら