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写真はイメージ(PIXTA)

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企業が採用選考の際、応募者の能力や人物特性を把握するために実施する総合適性検査「SPI」(Synthetic Personality Inventory)。新卒採用だけで活用されていると思われがちですが、実は中途採用でも多くの企業が取り入れています。中途採用では、どのような検査がどのようなタイミングで行われるのでしょうか。SPIを開発・提供するリクルートマネジメントソリューションズ測定技術研究所で、マネジャー兼主任研究員を務める仁田光彦さんに話を聞きました。

企業規模、業界、職種に関係なく導入されている

――中途採用でSPIを活用する企業は増えているのでしょうか。

「はい、利用社数は年々増えています。SPIには『SPI3-U』や『SPI3-G』といった種類があり、各テストは点数を算出するときの母集団が違います。一般的に、大学生の新卒採用では『SPI3-U』、中途採用では『SPI3-G』が活用されていますが(※)、現在、導入を検討している企業からの問い合わせも増加しているので、これから転職活動をする人がSPIを受検する機会も増えると思います」

(※企業によっては大学の新卒採用で「SPI3-G」、中途採用で「SPI3-U」を使っている可能性もあります)

――中途採用でSPIを導入しているのは、大企業が多いのでしょうか。

「大企業に限らず、中小企業やベンチャー企業でも活用されています。また、特定の業界や職種だけで利用されているわけでもありません。企業規模、業界、職種を問わず、誰もが受検対象になる可能性があります」

「SPIを受検する人の年齢に関しても同様です。応募先の企業が中途採用の選考フローにSPIを組み込んでいれば、20~30代はもちろん、40~50代でも検査を受けるケースはあります」

――中途採用でSPIを実施するタイミングは。

「1次面接の前に受検するケースが多いようです。SPI受検のためのテストセンター会場や、自宅などでパソコン(PC)を使ったテストを受けてから面接に臨む場合もあれば、1次面接と同じ日に応募先企業でテストを受け、その場で結果を確認しながら面接をするケースもあります」

受検方法は4つ PCで受検するテストが主流

――受検方法について教えてください。

「企業でマークシート方式の『ペーパーテスト』を受ける方法と、インターネット経由で『PCを使ったテスト』を受ける方法があります。新型コロナウイルス禍の影響もあり、現在はPCで受検するタイプのテストが主流です」

「PCで受検するテストの場合は、弊社が運営するSPI専用の会場で、有人での本人認証と監督のもと受検する『テストセンターリアル会場』、応募先企業に出向いて企業のPCで受検する『インハウスCBT』、自宅などで自分のPCを使って受検する『テストセンターオンライン会場』『WEBテスティング』の4つがあります。弊社から企業には、テストセンターを一番お勧めしています。受検者にとっても、テストセンターは、『前回結果送信』という受検した結果を他の企業にも使うことができる機能があるので利点があります」

「テストセンターでの受検は、これまで『リアル会場』でのみ実施していましたが、2022年10月に『オンライン会場』を新設。専用のシステムを通して、受検者の本人認証や受検環境、受検中の様子などを確認できるようになりました。企業としてはリアル会場と同等の不正防止対策ができますし、受検者も直接会場に足を運ぶ手間が省けるので、今後はテストセンターのオンライン会場での受検も増えていくと思います。いずれにしても、受検方法は応募した企業によって変わってきます」

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