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人の世に失敗ちゅうことはありゃせんぞ――。地元出身の幕末の志士、坂本龍馬の生き方を地で行く行員生活を突き進み、地方銀行では珍しい営業出身の女性役員だ。ロールモデルはなく、不安や悔しさに体当たりでぶつかってきた。「目の前のことに精いっぱい挑戦したら、道が開けた」とすがすがしく笑う。

さんのみや・まさこ 1976年、高知相互銀行(現高知銀行)入行。支店長などを経て2017年から現職。

さんのみや・まさこ 1976年、高知相互銀行(現高知銀行)入行。支店長などを経て2017年から現職。

商業高校を卒業後、18歳で前身の高知相互銀行に1976年に入行。男女雇用機会均等法(86年施行)はおろかキャリアという言葉さえ無かった。腰掛けのつもりで社会人になり、事務センターで手形の交換や書類を仕分けする単調な作業に何の不満もなかった。

5年ほどたち、上司に「一生ここで事務をするわけではない。今のうちに勉強しておきなさい」と背中を押された。資格試験の勉強を通信教育で始め、入社9年目に支店の窓口担当として転勤。接客も現金を扱うのも初めて。「年のいった新入社員」として後輩に教わるのはつらかった。

励みになったのは、意外にもノルマだった。目標達成に足りない点を考え、知識を蓄えるうちに歯車が回り始めた。それでも融資や預金など幅広い商品を扱う営業担当を命じられると、「なんで女性の私が」と当初は反発した。しぶしぶ引き受けたことが大きな転機になる。

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