変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

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「高度化されたスキルを持っていると、他の領域にも転用ができます。使えるスキルが多いと、それらを組み合わせて、自分特有のスキルへと昇華できます」。ビジネススキルに詳しい組織コンサルタントの堀公俊氏は新刊の「ビジネススキル強化メソッド」(日本経済新聞出版)の中で、このように話す。では、どのように身に付けるべきスキルを見つけ出したらいいのか? NIKKEIリスキリングでは、同書の第3章「自分にふさわしいスキルを見つけ出す」を連載で紹介する。

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自分の持ち味を最大限に活かす

◆弱みを克服するか、強みを伸ばすか

欠けているところを埋めたがる

多くの日本人は、欠けているところを埋める方向で能力開発を考えがちです。聖人君子を目指す儒教の影響なのか、ネガティブ思考が強いのか、欠点のない人材を期待してしまいます。

例を挙げて説明しましょう。会議でいつも筋が分かりづらい主張をする人がいたとします。見るに見かねた上司は、「君は論理思考ができていない。まずはロジカルシンキングを勉強しなさい」とセミナーの受講を勧めました。

ところが、研修で論理力が身につくくらいなら、こんな話になりません。たとえば、「結論から先に述べよ」と言われても、頭の構造がそうなっていない人には至難の業です。頭の轍をつくるのにかなり苦労させられます。

第一、ロジカルシンキングは、いわば地頭の良い人の思考法であり、凡人は容易に身につけられません。だから本が売れるわけです。

結局、あれこれやってはみたもののモノにできず、ストレスがたまるばかりです。こんなにコスパの悪い学習はありません

苦労の末に多少マシになったとしても、せいぜい普通(=平均)にちょっと近づくだけ。チームの足を引っ張らずに済むかもしれませんが、チームに貢献できる人材にはほど遠いです。

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