ラフィアならではのざっくりとした質感は抜け感があり、白短パンなどとかなりの高相性。けれど、単なる「ラフ」で終わらせないのが老舗ボルサリーノ。手編みのラフィアのきめ細かな表情はいかにも上質。リボンの幅も控えめで、品の良さがあります。
しかもこちら、クルッと折り畳むことが可能なので持ち運びが楽。夕方からのディナーの際には畳んで室内に、もしくは急な雨の際にもクルッ!と巻いて車の中になど、使い勝手が良いのです。そんな臨機応変なお洒落に「……さすがね」と女性が一目置くのは自然な流れ。「なんならおそろいにしようか」なぁんてセリフに、思わずときめくのは必至です。


オメロ オルテガ 渋さを極めるビンテージ調の質感
酸いも甘いも味わい尽くした壮年の男性の優しい表情には、思わず胸を高鳴らせてしまうのが女性というもの。大人の魅力は、根が「甘えたい……」と願う女心のツボを刺激します。そんな壮年の魅力がなかなか発揮しづらい夏のお気楽な装い。Tシャツでもポロでも短パンでも、壮年の奥行きある魅力を演出、となるとやや厳しめ。「何か物足りないんだなあ」とお嬢様方もいぶし銀的な魅力不足の丸の内を嘆きます。
そんなジレンマを一発で解消するのが、こちらオメロ オルテガの帽子。オメロ オルテガはパナマの本場、エクアドルのトップブランド。クオリティーが高く、きれいな色出しが特徴です。
中でもギハーロと呼ばれるこちらはグリーンとグレーの中間にある濃淡のある表情が特徴。ビンテージ調の何とも味わいのある表情が魅力です。添えられたリボンは見る角度によって色が違ってみえるグレーリボンに茶色のリボンを合わせるという組み合わせ。白いものがちらほらという大人の髪色に相性が良いのも、壮年ならではのアドバンテージです。

かぶれば即いぶし銀のような魅力。こんな帽子でカフェで待ち合わせなどすれば、くだんの行幸通りのお嬢様方もご満悦。憧れの上司の期待を裏切らぬ魅力に「やっぱりすてきなのよ」と心の中で恋の打ち上げ花火。魅了する夏を堪能くださいませ。

ファッションディレクター。大学卒業後、銀座和光を経て、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社。25ans(ヴァンサンカン)編集部で活躍後フリーとなり、ラグジュアリーなスタイルを得意とするスタイリストに。男性向けスタイリングの提案、商品企画も手がける。

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