振り返れば約2週間のあいだにトータル50個以上のカニカマクリームコロッケを製造したことになる。もはや自らが「カニカマクリコロ製造マシン」と化した気分だ。

ひたすら揚げたカニカマクリームコロッケ

カニカマクリームコロッケのかんたんレシピ

ここでカニカマクリームコロッケが食べたくなってきた方のために、誰でもつくれるユイじょり的お気軽レシピをお届けしよう。ちなみに我が家のキッチンは理由あって一口コンロなのだが、問題なく作れるのでご安心を。

用意するものは、バター(60g〜80gほど)、玉ねぎ(中1個)、小麦粉(スプーン山盛り4杯くらい)、牛乳(約500ml)、カニカマ1パック(約200g)、塩・胡椒(こしょう)、お好みで溶けるチーズ。

材料はこちら。溶けるチーズはあってもなくてもよい

①フライパンにバターを熱して薄切りにした玉ねぎを透明になるまで炒め、小麦粉を振りかけさらに粉っぽさがなくなるまで炒める。

②絶えずかき混ぜながら牛乳を少しずつ加え、少し硬めのクリーム状になったら適当にちぎったカニカマを入れて塩・胡椒で味を整えさらに数分グツグツさせる。お好みで溶けるチーズをいれてもよい。

③出来上がったコロッケのタネをバットに移し、あら熱をとったら冷蔵庫へ。完全に冷えたら俵型に成型して、揚げる直前まで冷凍庫へ入れておき、小麦粉・卵・パン粉を付けてフライの要領で揚げたら完成。

家でつくるときのポイントは、あまりタネをゆるくしすぎず、タネの粗熱がとれたら一度冷蔵庫でよく冷やし、成型後は一度冷凍庫で冷やしかためること。カニ風味を生かすため、味付けは塩胡椒のみでOKだ。

カニカマクリームコロッケの製作工程

なおアレンジ版として後日、コロッケの形を変えて、マクドナルドで毎年冬の限定商品「グラコロ」をイメージしたハンバーガーにしてみた。フランスでグラコロのバーガーは売られていないので、日本の秋を懐かしむことができ、感無量である。

グラコロのバーガーをイメージした、カニカマクリコロバーガー

世界トップのカニカマ消費国フランス

筆者がこれほどハマったカニカマ。フランスでは一般的に「SURIMI(スリミ)」と呼ばれ、スーパーの冷蔵棚では必ず定番棚で展開されている。それほど身近で、フランスで展開されている日本発祥食材のなかでもトップクラスの人気モノといえよう。

スーパーのSURIMI棚。大手スーパーではPB(プライベート・ブランド)商品でSURIMIを展開しているところも多い

調べてみたところ、フランスのカニカマ消費量はヨーロッパでは首位。世界規模で見てもトップレベルで、日本の消費量を上回るとさえ言われている。

フランスではエビやカニなどの甲殻類が手に入りにくいのかと問われれば、そうでは決してない。街の鮮魚店やマルシェなどで年中、甲殻類は売られているものの、やはり本物は価格が高く、庶民感覚ではクリスマスなどの特別な日にいただくという位置付けだ。カニカマがここまでフランス人の支持を得ているのは、健康志向の高まり以外に、高級素材のカニの風味を安価で味わえるという要素もあるのだと思う。

パリ市内の鮮魚店。店頭にはエビ・カニ・貝などの海産物が所狭しとならぶ

ちなみにフランス風のカニカマの食べ方は、やはりアペロ(アペリティフ)のお供としてそのまま食べることが多い。カクテルソース付きのカニカマは持ち運びにも便利で、ピクニックにも大活躍。天気の良い日に、セーヌ川沿いでビールのつまみとして食べるカニカマは最高だ。

3個ずつ包装されたSURIMIとカクテルソース(右)がセットになって販売されている

こうしてみると、日本にいるとき以上に充実したカニカマライフをここフランスで送っていることに気づく。日ごろお世話になっているカニカマに敬意を表し、さらに深堀りしてみようではないか。

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カニカマ誕生の裏にクラゲあり