企業が若手採用で重視するポイント

「前職での経験年数は?」「保有しているスキルや資格は?」――。転職市場では長年、それらを重視する傾向にありました。しかし、若手人材を対象とした採用では、そうした当たり前の基準も変わりつつあります。

現在の転職市場ではコロナ禍による事業環境の変化に対応するための求人が増加しました。ただ、こうした新たな分野や職種の実務経験を持つ人材は少数で、採用するのは至難の業。それだけに、実務経験はなくとも、「将来性やポテンシャルを秘めた若手人材」の採用に本腰を入れる企業が増えているのです。

転職市場での若手を対象とした求人数は増加傾向が続く(AMBI調べ)

では、企業が期待する「将来性やポテンシャル」とは何なのでしょうか。それは「自律性や変革性」と言えます。たとえ未経験の業務であっても、「自ら課題を設定し、その解決に向けて行動できる人材」「必要に応じて自ら学習・情報収集しながら成果をあげられる、事業や組織を前進させられる人材」です。

変化が速いコロナ禍の現代においては、「今までと同じやり方で、マニュアル通りに業務をこなす」という働き方では、企業も個人も生き残っていくのは難しいでしょう。それだけに、企業が注目しているのは以下の3点になります。

(1)まだ顕在化していないモノ・コトを問題視・課題視できるかどうか(してきたかどうか)

(2)その解決に向けて自ら目標やプロセスを描き、周囲を巻き込みながらPDCA(計画・実行・評価・改善)を回せるかどうか(回してきたかどうか)

(3)すでに持っている知識や経験に頼らず、新たなインプットを絶やさない姿勢があるか

企業はこうした点に注目し、期待しています。そして、これらの素養・ポテンシャルを秘めた若手人材にとって、その可能性を最大限に発揮するチャンスが、今まさに巡ってきているのです。

意欲的な挑戦こそ成長と活躍の鍵

20代での転職を検討している求職者の中には、まだ現職での年次が浅く、転職に不安を感じる人もいると思います。例えば「もう転職するなんて、こらえ性がないと思われないか」「何のスキルも身についていないと、低く評価されるのではないか」といった点を気にしているかもしれません。

若手人材を対象とした転職市場では、むしろ「若手の意欲的な挑戦」を歓迎する企業が増えています。あなたに期待されるのは、「どこで、何の仕事を、何年やってきたのか」よりも、「これから先、何ができるのか、どんなポテンシャルを秘めているのか」です。

若手人材の可能性や将来性には、多くの企業が期待を寄せています。もし、今の環境では成長のチャンスがつかめないと感じているなら。年功序列の壁に阻まれてやりがいのある仕事ができないと感じているなら。その状況は、本人にとっても、そして日本にとっても大きな損失です。組織に埋もれて仕事の意欲や期待を失う前に、早期からチャレンジングな仕事に挑める企業で、成長と活躍のチャンスをつかんでほしい。そう願っています。

峯崎直哉
2012年エン・ジャパン入社。17年に高いポテンシャルを持つ若手向け転職サービス「AMBI」の立ち上げに参画。事業責任者として成長に導いた。大手・上場企業からスタートアップ企業まで年間1000社以上の採用の支援を行なう。

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