企業のパーパスがもたらす効用

パーパスがその企業の存在意義・存在価値を定義するものであるがゆえに、人材採用や人材活用においても非常に重要な連関性を持ちます。「我が社は何のために存在するのか。そこで働く人たちは、なぜそこで働くのか」。これを明確に問うのがパーパスです。

パーパスというワードを使っているか否かは別にしても、昨今、成長力のある事業を展開している企業、優れたサービス、魅力の豊かな商品を提供している企業での採用において、「当社の大切にしていることに共鳴いただける方」という採用条件はほぼ必須と言っても過言ではありません。

実際、パーパスに導かれるように動く「パーパスドリブン」型の企業は、戦略が明確であり、何を、なぜ提供するのかの意志がはっきりとしています。それが従業員の意欲をかきたてています。そして、そのこと自体が適材を引き寄せるのです。

私たちエグゼクティブサーチに携わるコンサルタントとしても、パーパスが明確なクライアント企業については、その企業の目指すところ、成し遂げようと目指していることをぜひ達成してほしいと思います。それは、採用候補者の人たちにも無意識的にも強く伝わるものです。そうしたことがよい人材を引き付けることにつながっていて、結果として企業の採用力にプラスの影響を及ぼしています。

人材が流動化している時代に、企業が従業員を集め、自社に留め続ける源泉は、報酬や制度的な強制ではもはやあり得ず、「いつ辞めてもよい。出入り自由。その上で、私はこの会社にいたい」という求心力しかあり得ません。それがパーパスとして定義、表現されているものになるのです。

さて、あなたが今、検討している転職応募先企業のパーパスは、どのようなものでしょう。そこにあなたは引き付けられていますか。

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リーダー自身の「個人のパーパス」が問われる時代に