Men's Fashion

定番ジーンズに退屈したら ひと味違うデニムパンツ

Fashion × Analytics

2022.9.1

デニム生地を使っていても、いわゆるジーンズとは異なる印象

全国のアパレルショップの情報を集めたウェブメディア「FACY MEN(フェイシーメン)」。提供元のファッション系ベンチャー、スタイラー(東京・渋谷)が、月間100万人を超える利用者の閲覧情報を分析、次のトレンドを読み解く。




FACY MENの直近の記事閲覧数を分析すると、「シューズ」、「シャツ/Tシャツ」に次いで「ボトムス」に関する記事がよく読まれていた。

ボトムスカテゴリーの記事を見ると、最も多く読まれていたのは「デニム」関連の記事だった。

アメカジ復権の流れの中で、再び注目を集めているデニムのジーンズ。とはいえ、5ポケットパンツと呼ばれるベーシックなジーンズであれば、誰もが1、2本は持っているだろう。この秋に新調するならジーンズ以外のデザインにも注目したい。今回はFACYに登録する各店が薦める、ひと味違うデニム素材のパンツを紹介する。

武骨なのにスタイリッシュ デニム地が新鮮なカーゴパンツ

「昨今の古着ブームを受けて、デニムパンツをはく人が改めて増えている印象です。私も20本ほど持っていますが、最近はいわゆる5ポケット型のジーンズよりも、スラックスタイプやミリタリーパンツを好んでよくはいていますね」

そう話すのは、東京都目黒区の中目黒駅近くにある「Coper(コペル)」の店長、張ケ谷鉄平氏だ。ミリタリーウエアを得意とする日本ブランド、CORONA(コロナ)のデニムパンツを薦めてくれた。

現代のユーティリティーウエアをテーマに、ミリタリー、ワーク、アウトドアをベースにさまざまなエッセンスを取り入れたアイテムを展開するコロナ。今作は、60年代の最初期ジャングルファティーグパンツの素材をデニムに置き換えた。裾のドローコードを絞れば、シルエットを変えられる。カーゴポケットの内側には止血用テープやインナーポケットが付く。CORONA / VIETNAM SLACKS 3万2780円

「デニム素材、カーゴパンツのいずれも、メンズウエアとしてはオーセンティック(正統派)な要素ですが、両方を掛け合わせた一本は意外と見つかりません。こちらはミリタリーアイテムを得意とするコロナがリリースしているというのも興味深く、セレクトしました」

ミリタリーの代表的なアイテムであるカーゴパンツだが、デニム生地だとまた違った印象になる。張ケ谷氏はどこに魅力を感じているのだろうか。

ポケットをやや上部に配置して主張を抑えた。鈍く光るボタンがアクセントに

「カーゴパンツは武骨なデザインですが、デニム生地にすると見た目の重厚感が増すのがポイントです。秋冬の重衣料のコートとの相性もいいですよ。とはいえ、生地自体は8.5オンスと軽めなので、今の時期でもお使いいただける一本です」

コロナのラインアップの中でも、パンツは特に評判が高い。実際にそれを目当てに店を訪れる人も多いそうだ。今回のパンツは、どうはきこなせばいいだろうか。

「個人的には、あえて直球のミリタリーアイテムであるファティーグジャケットを合わせるのが新鮮だと思います。他には、オックスフォードシャツなどを合わせる着こなしもいいですね。デニムカーゴならやぼったくならず、かっこよくまとまりますよ」

ファティーグジャケットを合わせた張ケ谷氏の着こなし。武骨すぎず自然な印象だ