
利用者が年々広がるふるさと納税。返礼品は食料品や雑貨などの「モノ」にとどまらず、旅や現地での体験といった「コト」、好きな時に好きなだけ利用できる「ポイント」、都心のアンテナショップなどでも使える「電子商品券」と多彩になってきた。数も増え続けており、ディープなリピーターならともかく、初心者はどれを選んだらいいのか迷ってしまうのではないだろうか。第2回は人気返礼品の動向や新しい傾向を踏まえつつ、今年の注目品をピックアップしてみたい。
1回目はこちら「値上げラッシュに対抗 ふるさと納税で必需品ゲット」
人気は普段使いの食料品
ふるさと納税ポータルサイト大手の「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京・渋谷)が経験者1102人を対象に実施した調査によると、ふるさと納税を利用した理由(複数回答)は「お礼の品がもらえるから」が70.0%で首位、2位は「住民税が控除されるから」の60.3%だった。返礼品は地元産品だけでなく、このために開発されたオリジナル品やプランも多く、寄付への大きなモチベーションとなっているようだ。

では、人気商品は何か。2022年で目立ったのは普段使いの食料品や雑貨だ。生鮮品を除く9月の消費者物価上昇率が3.0%と、消費増税の局面を除けば31年ぶりの水準に達し、「インフレ対策」として活用したとみられる。加工食品の値上げも相次いでおり、特に値上がり率の高いアイテムをゲットすれば、家計の助けになる。農水省がまとめた22年11月の食品価格動向調査(加工食品)をみると、平年比で価格が高止まりしているのは、食用油やマヨネーズ、マーガリン、チーズなどが並ぶ。