フラットな組織 英語力は意欲が肝心

――日系企業と比較した、外資系の社風の特徴は。

「外資系に共通して言えるのは、役職に関係なく社員同士の距離が近く、コミュニケーションが取りやすいことです。日系は年功序列でしっかりとした階層があるため、新入社員が社長に声をかける、といったことは難しいでしょう。外資系の組織のフラットさは、呼び方にも表れています。日系では上司を『●●部長』など役職で呼ぶことが多いのに対し、外資系では『●●さん』と呼びます。層を意識することがないからこそ、コミュニケーションが円滑にとれます。日系で役職を重視した呼び方をするのとは対照的です」

「そうはいっても、社風は企業によって千差万別です。例えば、北欧系の企業はワークライフバランス(WLB)を大事にするために、終業時間を厳しくチェックします。米国系の企業は終業時間よりも結果を重視する、というように国によっても文化が違います」

ロバート・ウォルターズ・ジャパンの吉村午良さん

――日系企業から外資系へ転職した人が戸惑う点は。

「自分が動いて結果を出していかなければならない点は戸惑うかもしれません。周りから積極的にサポートしてくれるわけではないからです。サポートを頼んでも『それは私の仕事ではない』と断られることもあります。『個々人がやるべきことをやるのが仕事』と割り切れば正当なことですが、『周りの人が助けてくれず冷たい』と感じるかもしれません。最終的には個人の考えによるので、一概に外資系の社員がドライなわけではありませんが、役割が明確であるゆえにそのようなこともある、と理解していたほうがいいでしょう」

「仕事のペースの速さも挙げられます。職務が決められているのでゴールも明確。途中で模索したり方向性を確認したりする必要がありません。給与の高さに見合った付加価値を生み出す必要があるので、仕事にスピードが求められる傾向はあると言えます」

――現職でまったく英語を使っていなくても、募集要項に書かれた条件を満たしていればチャレンジできますか。

「問題ありません。そもそも、日本にある外資系で働く社員の多くは日本人ですから、社内コミュニケーションの大部分は日本語です。業種や職種によっては英語力が求められますが、業務で英語を使う機会は限定的。役職が上ではない限り、入社してから研さんを積むことで対応できます」

「英語ができないからといって、仕事ができないわけではないありません。ただ、“英語アレルギー”を持っていると、キャリアを積んでいく過程でつまずく可能性はあります。大切なのは、英語を学んでいきたいという気持ち。現時点で英語力に自信がないからといって外資系への転職をためらうのはもったいないです。自分の意欲次第で伸ばしていける力ですから」

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