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年収や柔軟な働き方を求めて外資系企業への転職を考えたものの、ジョブ型雇用や語学力に不安を感じ、挑戦をためらっている人がいるかもしれない。英系人材紹介大手、ロバート・ウォルターズ・ジャパン(東京・渋谷)の人材コンサルタントとして外資系と日系、双方の多くの企業を担当してきた吉村午良さんに、外資系の働き方や社風など、戸惑いやすい点を聞いた。

ジョブ型雇用や成果主義の実態は

――日系企業から転職を検討する人がまず戸惑う点として、あらかじめ職務内容を定めた「ジョブ型雇用」であることが挙げられます。具体的にどのような働き方でしょうか。

「自分がすべき仕事が明確に決められた働き方です。サッカーに例えると、外資系は『キーパーを担当してください』など企業が期待する役割が明確に与えられ、キーパーとしての専門性を伸ばすために働きます。対して日系では『総合職』として雇用され、数年単位で部署間異動があるなど、自分の強みを培いにくい面があります。終身雇用制度のもと、その企業で中長期的に活躍できる人材を育成するために、オールラウンドに様々な役割を経験することを求められているからです」

外資系企業は日系に比べフラットな組織が多い(写真はイメージ) =PIXTA

外資系企業は日系に比べフラットな組織が多い(写真はイメージ) =PIXTA

――雇用形態以外には、どのような違いがあるでしょうか?

「いわゆる成果主義、評価の基準が明確であることです。性別や入社年次、国籍は関係ありません。社員は達成すべき目標を明確に与えられており、達成できたか否かが給与に直結します。日系の場合は、会社という組織を重視しているために、会社の業績や景気に応じてボーナスが決まるなど、個人の成果に対する評価の基準が明確とは言えません」

――成果主義に関しては、「朝出社したら、段ボールに荷物がまとめられていて、解雇を告げられる」といった話がまことしやかにささやかれることもあります。

「外資系とはいえ、日本の労働基準法にのっとっていなければならないので、突然に解雇されることはありません。成果主義には『結果を出せなかった場合にどうなるのだろう』という不安があると思いますが、そのイメージが先行して生まれてしまった話でしょう。成果が出なければ必ず解雇されるというものではなく、成果と成果を上げる過程が評価される制度です」

「給与システムは企業や職種で異なるので、『外資系では結果を出せなかった場合、年収がガクンと落ちる』と一概には言えません。営業であれば成果に応じてボーナスの割合が多めですが、人事や財務などバックオフィス系であれば、基本給の割合が多めに設定されています」

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