Men's Fashion

セレクト店御三家のバイヤーが明かす 次に来る大定番

How to

持っておくべき男の逸品(12)

2023.1.7

MEN'S EX

地位を確立した数々の名品の次に、一生定番となるものとは?ファッションの最前線で活躍する、気鋭のバイヤーが、現在のアイテムの中から選んだ、新たな一生定番となりうる秀作。そこから一生定番の新基準が見えてきた。




UNITED ARROWS

ユナイテッドアローズ メンズ チーフバイヤー

豊永譲司氏

1983年生まれ。2004年の入社後、ウィメンズ、デザイナーズブランドなどの担当を経て28歳からメンズドレス部門のバイヤーとして活躍。

UNITED ARROWS

ユナイテッドアローズ メンズ チーフバイヤー

豊永譲司氏

1983年生まれ。2004年の入社後、ウィメンズ、デザイナーズブランドなどの担当を経て28歳からメンズドレス部門のバイヤーとして活躍。

「実用性とこだわりの薫り その両立が定番品にはある」

ユナイテッドアローズの中でも、幅広いジャンルのアイテムを見てきた豊永譲司さん。彼は一生定番について、「無味無臭のフツウのアイテムがちまたにはあふれています。けれど、手に取るのは、やっぱり小さなこだわりの詰まったアイテムです。そのうえで、実用性やリアリティー、懐古趣味にとどまらない時代性など、次の一生定番には必要な要素が多々あります」と語る。その考えを反映するのが、そ毛ながら紡毛の雰囲気を持つ英国の新素材を使用したオリジナルのスーツだ。ほかにも前開きをフルオープンに別注したジョン スメドレーのニットウエアは、自身が開発した思い入れの強いアイテムの一つ。また、さまざまな装いに対応できるカルーゾのスラックス、色数豊富なレグロンのベルトなどを豊永さんは一生定番に挙げた。いずれも今の時代にマッチしながら、長く愛用できて、作り手のこだわりや、魅力が感じられる。これが彼の考える一生付き合えるアイテムというわけだ。

STANDARD #01

JOHN SMEDLEY

ジョン スメドレーのニット カーディガン

象徴的なポロ襟を備えた30ゲージのウール素材のカーディガン。昨年好評だった、2ボタンのプルオーバー型を今季はカーディガンにアレンジ。ボタンの染めから、サイズスペック、襟型まで別注した隙のない一着。4万6200円(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)

STANDARD #02

UNITED ARROWS

ユナイテッドアローズのロバット ミルズのウーステッドウールスーツ

ツイードで名高いロバット ミルズ社の新素材「スケリー」を採用したスーツ。生地はハリがあり、英国らしい紡毛かと思いきや、実はエクスクルーシブのそ毛素材だ。真冬の2ヶ月程度とされるツイードに比べて、一年のうち長く着られることを意識したという。11万5500円(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)

STANDARD #03

CARUSO

カルーゾのグレースラックス

股下、ワタリ、裾幅などは、普遍的でオーセンティックなサイズ感。オーセンティックなサイズのもので「ニットからTシャツ、足元はサンダル、革靴、スニーカーと、なんにでもなじむ」と豊永さん。単品スラックスとして多彩な顔を持つ逸品だ。3万9600円(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)

STANDARD #04

LAIGLON

レグロンのメッシュベルト

なんといっても魅力は、フランスらしい遊び心を感じさせる発色のよさと豊富な展開色にある。本体は長く愛用しても伸びにくいゴム編みで、革巻きのバックルなど上質かつ、実用性の高い仕様もありがたい。数色用意すれば、きっと重宝する。各1万5400円(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)