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これまでそれなりに頑張って実績も出してきたが、今の仕事で壁にぶち当たっている。ビジネスや経営についてもう一度体系的に学び直し、リスキリングしたいーー。そんなビジネスパーソンがまず頭に思い浮かべるのはMBA(経営学修士)だろう。「ビジネスエリートの登竜門」とも言われながら、日本の雇用市場でMBAホルダーは海外ほど重視されてこなかった。しかし、時代は変わりつつあるようだ。2022年現在、キャリア・年収にはどのくらいのプラス効果があるのか。パーソルキャリアが運営する求人要件作成支援サービス「HR forecaster(エイチアール フォーキャスター)」の最新データに基づく「MBAホルダーの年収が高い業種・職種ランキング」を見てみよう。

「MBAホルダーの年収が高い業種・職種ランキング」は、転職サービス「doda(デューダ)」が持つ110万件のデータをもとに、首都圏在住、経験3年以上のビジネスパーソンをピックアップし、MBAホルダーの平均年収と、MBAを持たない人を含む全体の平均年収を比較。代表的な業種・職種において、その「差」が大きい順に並べたものだ。(調査時点は22年7月)。

もちろん年収には役職や年齢・経験・スキルなど他の要素も影響するため、MBA取得による年収へのプラス効果のみをダイレクトに計測したものではない。だが、どういう業種・職種でMBAが高い評価を受けそうかはざっくりと読み取れる。総じてMBAホルダーの年収は全体平均より高かったが、業種では上位4位までが400万超、職種では上位5位までが300万円超高いという結果になった。

業種別のランキングから詳しく見てみよう。メーカーやインターネット・広告・メディアなどを抑え、5位に運輸・物流、4位に不動産・建設・プラントが入った。ちょっと意外に感じた人がいるかもしれないが、この2つの業界こそが、MBAホルダーの活躍の場が広がっている典型例だという。

パーソルキャリア執行役員でdoda編集長を務める大浦征也さんに解説してもらった。

「コロナ禍を経て、物流網の再構築が課題となっていますが、例えば物流センター1つ作るにも、かつてのように単純に安い土地に大きなハコモノを建てればいいというわけではなくなっている。事業を進めるには、さまざまな環境規制への配慮や街づくりなどの観点も必要で、地域住民に受け入れられるようコミュニケーションしつつ、土地自体の収益性も高めていくという難題にチャレンジしなくてはなりません。他にも、アフターコロナを見据えて、製造業が海外に生産・物流拠点を新設するのに合わせ、ゼネコンも出ていくといったケースも増えている。今まで以上に投資を含めた経営戦略のアップデートが求められているのがこの業界。そこで経営のかじ取りができる人材としてMBAホルダーへのニーズが高まっているのです」(大浦さん)

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