
東京の「のんべえの聖地」の1つと呼ばれる赤羽の居酒屋の中でもニューフェースなのが、2021年2月7日にオープンした店「大衆肉酒場 赤羽ふじ屋」だ。
赤羽駅東口の一番街メインストリートから、アーケード街「シルクロード」寄りに進んだ先にある飲食店ビルの2階。
入り口は高級和食店のような雰囲気で少し敷居が高く感じられるが、心配はご無用。
店内は親しみやすさいっぱいの居酒屋ワールド。本来は150席もある大型店だが、コロナ対応としてテーブルの間隔をかなり空けている。
こちらの店のオーナーである小柳津(おやいづ)競介さんは、六本木や恵比寿、中目黒、二子玉川などで高級ステーキ店や肉バルを展開している生粋(きっすい)の肉好き。
居酒屋も大好きで、以前から自分の理想の居酒屋を出したいと思っていたという。
つまり高級ステーキ店や肉バルでたくわえたノウハウを、居酒屋メニューに落とし込んだのが、「赤羽ふじ屋」なのだ。
自慢は肉の新鮮さ。10年以上のつきあいがある千葉県房総の信頼できる食肉生産者から、朝ひいたものを加工していないかたまり肉で生のまま仕入れ、店内で解体して調理することにこだわっている。
「食肉場でカットしてもらったほうが店内の調理ははるかにラクですが、カットすればするほど劣化が進むし、肉のうま味が流れ出てしまうんですよ」(小柳津さん)
その鮮度抜群の肉をハラミ・ザブトン・肩ロースの3つの部位から選べて、100グラム単位の量り売りで注文できるのが「ビフテキ」。
軟らかな赤身肉はかめばかむほどうま味がわいてきて、いくらでも食べられそう。
自家製ステーキソースだけでもいけるが、お好みでピリ辛の「自家製ステーキ味噌」をつけてもいい。

料理によって自家製の合わせ味噌を使い分けているのも、この店の面白さ。上から時計まわりに、もつ皿に添えられる豚の脂に合う味の「紅生姜(ショウガ)味噌」、もろきゅうに添えられる白味噌ベースの「ふじ屋味噌」、ピリ辛で牛の赤身肉に合う「ステーキ味噌」、「自家製キムチ味噌」。
どれも、それだけでつまみになるうまさだが、とくに「紅生姜味噌」が絶品。この「紅生姜味噌」「ふじ屋味噌」は、購入可能だ。