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塩ラーメンが急速台頭! 押さえたい首都圏の最旬2店

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NIKKEI STYLE

2021年のラーメン界のトレンドは、オーソドックスな醤油(しょうゆ)ラーメンを今風にブラッシュアップした「ネオ・クラシック系」と、動物系素材の重厚なうま味とコクを前面に打ち出した「動物系濃厚ラーメン」がメインストリーム――。本欄でそう書いてはきたものの、ここに来て急展開!

今年7月以降、首都圏の1都3県で「塩ラーメン」を看板メニューに据えた新店が続々と登場し、ラーメン好きを驚かせているのだ。ラーメンのスープの完成度が極まり「醤油ラーメン」より素材感がクリアに食べ手へと伝わる「塩ラーメン」の台頭が背景ではないか、と推測される。それにしても、このところの「塩」の勢いはすさまじい。

そこで今回は塩ラーメンを提供する新店のうち、特に出来栄えの良さが際立つ2店を紹介したい。まずは東京・立川の『元祖一条流がんこラーメンたま館分店』、お次は千葉・京成幕張の『中華そば たがや』だ。いずれも、珠玉の良杯。ぜひ足を運び、存分に舌鼓を打ってもらいたい。

◎元祖一条流がんこラーメンたま館分店(立川)

~激戦区・立川に降臨した伝説の名店。脳天貫くしょっぱうまさが鮮烈の極み!~

1983年、一条安雪氏が東京・西早稲田の地に1号店を創業し(現在は東京・四谷三丁目にて営業)、同氏の下、直系(一条氏からの「のれん分け」を受けた店舗)、直系からの独立店・関連店を含め一大グループを構築し、90年代後半から2000年代にかけて隆盛を極めた『がんこラーメン』。

その特徴は①塩分濃度が非常に高い清湯スープ②『サッポロめんフーズ』(東京・練馬)製の黄色い中細麺③柔らかなバラチャーシュー――の3点にある。今では店主オリジナルのラーメンを提供する店も増えたが、最盛期には『がんこ』で出される1杯と言えば、上記の3要件を満たすものが通り相場だった。

今回紹介する『元祖一条流がんこラーメンたま館分店』は、今年10月にオープンした『がんこ』の新店舗。店長の横田裕文氏は、創業者の弟・一条修氏が店主を務める『元祖一条流がんこ総本家相模原分店』(相模原市)の出身だ。

同店は、屋号が示す通りJR立川駅からほど近いラーメンテーマパーク(立川らーめんたま館)の施設内にある。中・大規模施設での出店は、17年5月に大型ショッピングモールへと移転した修業元(総本家相模原分店)と同じである。

「たま館の館長(『鏡花』の町田氏)から、ここに店を出してみないかと、お声掛けいただきました」。『鏡花』と言えば、立川が多摩屈指のラーメン激戦区として名をはせる礎を築いた名店。作り手にとっては、まさに最高の栄誉と言えるだろう。

「牛のゲンコツ」が「がんこ」系の符丁

同施設の入り口をくぐると向かって手前左側に同店が鎮座。柱には、同系の店舗が営業中であることを示す符丁「牛のゲンコツ(大腿骨)」が掲げられており、同店が紛れもない『がんこ』系であることがわかる。

券売機には「塩」、「正油」等の『がんこ』の定番メニューのボタンがズラリ。チャーシューは、モモ・バラ・鶏肉の3種類を用意。さらに「辛痛麺(辛系メニュー)」や「つけ麺」なども提供する充実のラインアップ。いずれの一杯も高水準で目移り必至だが、『がんこ』初体験であれば、「塩(バラ)」をおすすめしたい。

同店では、「味(しょっぱさ)の濃さ」について、LEVEL(レベル)1(最小値)からLEVEL8(最大値)まで8段階あり、その中から選択できる。ちなみに、LEVEL2は「マイルド味」、LEVEL4が「基本のがんこ味」。手間ひまを掛けて創り上げたスープの味がよく分かる「マイルド味」も良いが、往年の『がんこ』らしさを堪能したいのならば、LEVEL4がいい。

店長のラーメンづくりの所作に、無駄やよどみは無い。注文から提供されるまでの待ち時間も3分程度と、スピーディーなことこの上なしだ。

縁に大きく店名が刻まれた、純白の丼が映える1杯の仕上がり。香味油の存在も相まって、キラキラと黄金色に輝くスープは、一本一本の麺の形状さえ完全に視認できるほど透明度が高い。レンゲですくい取るのをためらってしまうほどだ。

「全国各地から厳選した国産素材からだしを採っています。スープに用いる水は不純物がゼロに限りなく近い超純水を採用しています」

こうして作られたスープは、鶏と豚の分厚いうま味と豊潤なコクを土台に、エッジが効いたタレの塩味が、味蕾を通じて味覚中枢に訴求。ふわりと宙を舞う生姜の清れつな香りや、魚介の芳香も、鼻腔を通じてはっきりと知覚することができる。純度の高い水を用いていることで、スープの中に息づく各種素材のうま味が鮮やかに縁どられ、生き生きと躍動。飲めば飲むほど、舌上に残る風味の余韻が効果的に作用し、うま味と香りが増幅する。

スープに合わせる麺は『がんこ』系の定番、『サッポロめんフーズ』の中細。美しい黄色を呈した麺は黄金色のスープに違和感なく溶け込み、視覚的安定感は絶大。やや硬めに茹で上げられているため、すすると舌上で元気良くパツンと弾ける。適度にプリプリとした麺肌も、快適な啜り心地の演出にひと役買っている。

「トッピングのチャーシューにも、スープや麺に負けないほど力を入れています。バラ肉は『がんこ』伝統のタレで柔らかく炊き上げ、モモ肉は短時間で炊くことで素材本来のうま味を十分残し、鶏チャーシューはしっとりと柔らかな銘柄鶏のムネ肉を使っています」

とりわけ、軽く箸を入れただけでハラリとほどけるバラロールチャーシューは、食べ手を惹き付けるのに十分過ぎるほどのインパクトを誇る。無我夢中で食べ進めているうちに、いつの間にか丼が空っぽになっていた。

「これからも丁寧な仕込みを心掛け、お客さまに感動と喜びを与えることができる1杯を提供し続けていきたいと思います」と、意気込む横田店長。ラーメン激戦区・立川に、またひとつ実力店が誕生した。これまで『がんこ』のラーメンを食べたことがない方も、この機会に是非、一度召し上がってもらいたい。

名うての作り手ばかりの実力店

◎中華そばたがや(京成幕張)

~実力店で培ったラーメン作りのノウハウを結集! 手羽元の滋味が息づく名杯~

お次は今年7月、千葉市の京成幕張駅から徒歩5分弱の好立地にオープンした『中華そば たがや』。同店を切り盛りするのは森猛店主ほか、千葉県内の実力店で研さんを重ねた名うての作り手ばかりである。

店主は2009年、25歳の時、当時常連として通い詰めていた千葉市内の実力店(『屋台拉麺一's(ラーメンいちず)』)の味にほれ込み、ラーメン職人として同店での修業を開始。18年まで同店で腕を磨き、しばらくのブランクを経て今般、一国一城の主となった努力の人。

「私は幕張生まれの幕張育ちで、地元に愛着があります。なので、どのような形であっても、街を活性化させたいと思ったのです。『たがや』をオープンしたのも、ここが街のパワースポットになればという一心からです」

「中華そば(醤油)」も提供するが、「中華そば(塩)」がメニューリストの筆頭を飾る。スープは、丸鶏・手羽元・ガラ等の鶏(特に手羽元)をたっぷり用いた動物系オンリー。「鶏に加え、華やかな風味を演出するため、少量ですが牛骨も用いています。修業元が牛を利かせた1杯を提供しており、その名残ですかね」と笑う。

スープに添える液状油にはサバ・カツオ・煮干し等の魚介素材を配し、動物系とクロスオーバーさせることで「重層的なうま味」を演出。その工夫は特筆に値する。

こうして出来上がった1杯は、動物系の重厚なコクと魚介の華やかなうま味とが、一体となって味蕾へと迫る会心の出来栄え。レンゲを持つ手を止められない引きの強さを持ち合わせる。スープに合わせる『麺屋棣鄂(ていがく)』(京都市)製全粒粉麵の香りも麗しく、啜り心地も申し分ない。

ラーメンというコンテンツは、外から人を呼び込むための絶好のツール。この『たがや』の存在が、幕張の街に更なる光をともす起爆剤となればと、私も切に願う次第である。

(ラーメン官僚 田中一明)

田中一明
1972年11月生まれ。高校在学中に初めてラーメン専門店を訪れ、ラーメンに魅せられる。大学在学中の1995年から、本格的な食べ歩きを開始。現在までに食べたラーメンの杯数は1万4000を超える。全国各地のラーメン事情に精通。ライフワークは隠れた名店の発掘。中央官庁に勤務している。

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