名作シューズの人気再燃 デニムはジャスト丈で
東京都渋谷区にある「ZABOU(ザボウ)東京」の大井勇人氏にも話を聞いた。選んでくれたのは、英国の老舗靴ブランド、SANDERS(サンダース)のチャッカブーツだ。昔から人気がある一足だが、ここ最近の革靴復権の流れを好機と捉えて購入する人も増えているという。
「ファッションアイコンとされる米国の俳優、スティーブ・マックイーンが愛用したチャッカブーツです。服好きや映画好きの人にとって、いつかは欲しいと思う憧れの一足ですね。スエード素材は表革より手入れが容易なので、革靴初心者の方でも挑戦しやすいと思いますよ」

店頭では、特に30~40歳代に人気があるそうだ。チャッカブーツ特有のデザインを生かしながら、大人っぽくデニムに合わせるにはどうすればいいだろうか。

「デニムの丈感に気をつけたいですね。高さのあるチャッカブーツに対して裾が長いともたつくので、ジャストレングスのデニムが賢明です。ブーツの全容をしっかり見せると足元がスッキリきれいに見えますよ。丈が長い場合はラフにロールアップしましょう」

「ローファーの生みの親」の一足 ベージュが人気
「今までは表革の靴をビジネス兼用として購入するお客様が多かったのですが、最近はリモートワークが増えたことで表革の需要がやや減った印象です。一方、カジュアルシーンで使いやすいスエード素材の革靴は動きがいいですね」
そう話すのは、東京都世田谷区の三軒茶屋にある「SEPTIS(セプティズ)」の白木凛太郎氏だ。G.H.BASS(ジーエイチバス)のデッキシューズを選んでくれた。

「ジーエイチバスといえば、ローファーの生みの親。由緒あるブランドが手がける一足は革靴好きな方ならひと目でわかる仕立てのよさが魅力です。内張りのない“アンライニング”と呼ばれる仕様も特徴です。軽くて足なじみも非常にいいですよ」
防水性や耐久性に優れているうえ、スニーカーのような快適な履き心地もポイントだという。デニムに合わせる際はくるぶしがギリギリ見えるくらいのハーフクッションにすると、スタイルがよく見えるそうだ。


「ジーエイチバスのデッキシューズはアウトソールの厚みがそこまでなく、全体的にボリューム感は控えめです。足元をバランスよく見せるには、裾幅が狭めのテーパードデニムを合わせ、シューズをほどよく主張させたいですね」

文:FACY編集部 平野美紀子(https://facy.jp/)

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