ADBは組織内のジェンダー平等にも力を入れる。24年までに国際職員の40%を女性にする目標を立て、20年は37.7%と着実に成果を上げている。採用時に同じ条件で男女の候補者がいる場合には女性を採り、少しでも女性の職員や幹部を増やす努力をしている。

目標を設定して成果を公開することが、ジェンダー平等などあらゆる課題解決に有効だ。日本でも女性の管理職や社員の割合を積極的に公開したり、性別等による差別の禁止やダイバーシティの推進を基本理念に掲げたりする企業もある。

経済産業省と東京証券取引所は女性活躍に優れた上場企業を毎年選定し、「なでしこ銘柄」として発表する。こうした取り組みが広がり、少しでも多くの組織が自ら目標を設定、公開することを願っている。

児玉治美
アジア開発銀行(ADB)副官房長。国際基督教大学修士課程修了。国際協力NGOジョイセフにて東京本部やバハマに勤務した後、2001年から国連人口基金のニューヨーク本部に勤務。08年からADBマニラ本部に勤務。19年から21年までADB駐日代表を務めた後、21年10月から現職。途上国の子どもを支援するプラン・インターナショナル・ジャパン評議員。

[日本経済新聞朝刊2022年3月21日付]