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中高年を襲うキャリアクライシスの波は年々、高くなってきています。特に45歳を超えると、リストラ、早期退職、役職定年などのタイミングが近づき、自分の意思とは違う力で「望まざるキャリア」に進路変更を迫られるケースも多い。そんなリスクに対応するため、少なくとも42歳までには始めておきたいキャリア後半戦への準備について、じっくり探っていきたいと思います。

中高年のキャリアクライシスの正体とは?

一般に45歳を超えて中高年世代に入ってくると、様々な悩みや課題と向き合うことになります。人生のトランジション、「移行」と「変化」に適応すべきタイミングです。

自分自身のキャリア不安だけではなく、配偶者のキャリアの問題をどうするのか、自身の健康に問題はないのか、子育てや教育、老親の介護の問題にどう対応するのかなど、30代までは予想もできなかった難問が波状攻撃のように押し寄せるわけです。

長い人生でも個人としては初体験の難問にぶち当たるたびに、インターネットで検索したり、その道の専門家に話を聞きに行ったり、または同じ経験を持つ人に話を聞いて対処していくわけです。ただ、暗闇を手探りで歩くような状態なので、非常に気疲れがするし、不安がさらなる不安を呼び込むこともあります。

小さい起業は社員が自分1人でも始められる(写真はイメージ) =PIXTA

小さい起業は社員が自分1人でも始められる(写真はイメージ) =PIXTA

このタイミングで、自分自身のキャリアに関して危機的な局面がやってくると、心理的にも体力的にもかなり負担が大きくなります。具体的には、勤務先の経営不振やリストラ、希望退職などで、キャリアが崩壊する危機に直面することが多くの場合、トリガーになります。

仕事や将来への不安を伴うキャリアクライシスは、仕事への集中力やモチベーションの低下につながりかねません。生産性が低下して、評価や待遇が悪くなり、さらに疑問や焦りを生むという悪循環に陥る傾向があります。

体力面や健康面での変調が起こりやすい時期でもあります。心理的に今までの自分が否定されたかのような気持ちになり、それに打ち勝つために新しいことへの変化を求める人もいます。

それ以外にも、今までに確立した自己を変革させることに抵抗が生まれ、新しい視点や価値観に対して自らが抵抗勢力と化してしまうというキャリアクライシスのパターンもあります。

将来のキャリア不安に向けて、新しいことに着手するのは素晴らしいことですが、実際には「何から始めればいいかわからない」という人が多いのが実情です。

最近、「リスキリング」とか「リカレント教育」という言葉が注目されています。しかし、やみくもに資格取得をするとか、語学を学ぶなど、現実の需要に合わない行動はかえって時間と費用の無駄になることも多いので、注意が必要です。

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