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「リスキリング」という言葉の認知度は上がってきたが、企業の人材育成の現場ではどう受け止められ、どの程度進んでいるのか? NIKKEIリスキリングは、有名企業の人事担当者3名に呼びかけ、実情を語ってもらうための匿名座談会を実施。そこで飛び出した驚きの本音とは……。(参加者は、大手メーカーのAさん、大手ファッションブランドのBさん、大手小売りのCさん)

本来リスキリングが必要な人が放置されている

――みなさんの会社ではリスキリングに今どのくらい力を入れてますか?

Aさん:弊社の社員の年齢構成は日本の人口構成と似ていて、50歳以上が半数近くを占めるので、その方々に活躍してもらわないと困るというのが大前提です。会社としてもリスキリングを推奨しています。ただ、実際に「学んでいる」と言える人は、パーセントで言うと1ケタにとどまるでしょうね。

e-ラーニング講座も用意して、(学習の進捗を管理できる)ラーニングマネジメントシステムも導入してはいるんですが、そこに登録するもしないも個人任せ。しかも人事がそれを細かくトラックできていないというのが実情で……。年齢層が高くなるほど「今さら学ぶなんて」という人たちが多くなるのが悩みです。

Bさん:うちの場合、経営陣にとってリスキリングの優先順位はそこまで高くないですね。あとはAさんがおっしゃるように、会社としてリスキリングしてほしい層が学んでいないというのが課題かなと。よく「企業の売り上げの8割は、全社員の上位2割が生み出している」と言われますが、うちの経営陣もそのロジックで「会社が投資すべきは優秀な上位2割」と考えていて、そのトップ層のキャリア開発にしか目が向いていません。

結果として、残り8割を占める中位下位層、つまり本来リスキリングが必要な人たちは放置されてしまっている。でも、その人たちも退職を促すほどパフォーマンスが悪いわけではないので、のらりくらりできちゃうし、それを見ている若手も「ま、いっか」と思って学ばないという悪循環。古い日本企業にありがちなパターンですね。

Cさん:弊社は働き手自らが主体的にキャリアを切り開くことを推奨しておりまして、「リスキリングに力を入れます」と対外的にも言っていますので、すごく進んでいる印象を持たれるんですが、正直、実態が追いついていません。リスキリングのための社内向けのサイトの利用率も思うようには高まっていません。B to Cや小売りは特に、リスキリングの必要性を従業員自身が感じる機会が少ないんだと思います。

人事コンサルが語るリスキリングのツボ

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締切:2023年3月13日(月)13時

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