「いかにも」じゃないコンサバが新鮮
オレンジやケリーグリーン(鮮やかな緑)やグレーのケーブルニットやチルデンセーターにBD(ボタンダウン)シャツで、チノパンツを合わせてスエードのタッセルやローファー。ツイードのジャケットに、白いタートルやフェアアイルベストにチェックのウールタイを締めてチノパンツ。チノパンツもエンブロイダリー(刺しゅう飾り)入りだったりそうでなかったり、メンバー7人がそれぞれにポロラルフローレンのアイテムをいかにもラルフっぽく着こなしている。これが誰1人として同じ格好をしていないのに見事に統一感があるのだ。

こういったバラバラな統一感のある着こなしテクは、昔からラルフローレンの広告では十八番でもある。それがブルース・ウェーバーの写真に出てくるような白人や黒人のモデルではなく、髪の色をパープルやシルバーに染めた東洋の美少年のBTSがラルフローレンのコンサバな服をいかにもラルフっぽく着こなしているのが、何とも新鮮で新しい。
筆者は今どきの若者のファッションを見てかねがね思っていたのだが、例えば腕にタトゥーをしているのにBDシャツにチノパンツでローファーとか、いかにもじゃないコンサバがいま一番カッコイイ。ラルフを着ているBTSがまさにそうだ。
ただ、1つだけ疑問なことがあります。BTSに限らず、なぜ韓流スターって男女を問わずサングラスをすぐに掛けたがるのだろうか。それもサイズがあっていないやつを鼻メガネみたいにして掛けて眉毛が見えたりしている。あれはワザとやっているのだろうか?
それともマジでやっているのだろうか。韓流スターに詳しい方、誰か教えてください。

1961年静岡生まれ。コピーライターとしてパルコ、西武などの広告を手掛ける。雑誌「ポパイ」にエディターとして参加。大のアメカジ通として知られライター、コラムニストとしてメンズファッション誌、TV誌、新聞などで執筆。「ビギン」、「MEN’S EX」、JR東海道新幹線グリーン車内誌「ひととき」で連載コラムを持つ。
SUITS OF THE YEAR 2022
3年ぶりの有観客開催となる華やかな授賞式の模様をYouTubeライブで生配信。 スペシャルな受賞者のスーツの着こなしにご注目ください。