選手生活と会社経営 やり切って相乗効果

「たとえば髪を明るい茶色にしているのは、童顔のため髪の色が暗いと幼く見えそうだから、という理由があります。でも、それだけではありません。髪の色で注目していただける、覚えていただけるという狙いもあります。五輪の後は声をかけられる回数が断然増えましたし、メディアの方に呼んでいただくことも多くなりました。私にとっては今こそが、バスケットの認知度を高めるスタートライン。チャンスだなと思っています」

「子供の時からテレビっ子。テレビが大好きだから出演している部分もありますが、バラエティー番組に出ると、普段バスケを見ない人が自分のことを知ってくれます。ああ、こんなバスケの選手がいるんだ、面白いね、と興味を持ってもらえるよう、面白い話ができるような出方を考えています。まだまだ勉強中ですけど」

にこやかな笑顔を絶やさず、軽やかにボールをあやつり、シュート 撮影:筒井義昭

イベント会社、TRUE HOPEを起業したのは20年2月。現役を退いてからもバスケに携われるように、今のうちからできることをやろうと思い立って会社をつくった。

「引退してからでは遅い。セカンドキャリアとよく言われますけど、自分は人生を一つのキャリアと考えていて、引退した後も自分がやりたいこと、楽しいことをしながらバスケを続けたい。そのためには今から何をしなければいけないのか、と考えて起業しました。アスリートの引退後の人生が大変だということも知っています。今のうちからやりたいことを形にしていくことで、よりバスケに専念できますし、より輝く人生になっていくと思ってきました。2つをやりきることで、バスケをおろそかにはできないと頑張ってパフォーマンスも上がるし、本当に良い相乗効果が生まれていると思います」

起業を考え始めたのは4年ほど前。19年の秋くらいから形にしていった。

「私がやりたいこと、というのは『触れ合うこと』でした。地方に行ってバスケットボール教室を開いて、子供から大人まで一緒にバスケを楽しむ、それがメインテーマでした。そう考えていると次第に思いがあふれていって、これはやるしかない、と形にしていきました。会社をつくるというのはとにかく大変。ビジネス用語も含めて知識がまったくないので、書類を書くのも一苦労。インターネットで一つ一つ調べて司法書士の方に手伝ってもらいながら、なんとか進めていきました」

SUITS OF THE YEAR 2021

アフターコロナを見据え、チャレンジ精神に富んだ7人を表彰。情熱と創意工夫、明るく前向きに物事に取り組む姿勢が、スーツスタイルを一層引き立てる。

>> 詳細はこちら

SUITS OF THE YEAR 2021
Watch Special 2022
SPIRE
次のページ
「一家に一球バスケットボール」が理想