残業時間、有給休暇取得率、給与も指標

次に「残業時間と有給休暇取得率」です。多くの企業では1日8時間以内、もしくは1週間40時間以内の就業、1週間に2日の休日もしくは4週間で8日の休日が基本です。ホワイト企業は多少の残業はあるにせよ、どんなに多くても月に20時間未満となっています。逆にブラック企業はノルマなどを達成できないと60時間を超える長時間の残業を強いる傾向があり、有給休暇を取りづらい、もしくは取ることを許さない「空気」が色濃い企業もあります。

3つ目は「給与と福利厚生」。企業業績が悪化すると、ボーナスや残業代はカットされがちですが、基本給が高い企業であれば働き手の収入が安定します。通勤補助、家賃補助などさまざまな手当を総合してみることが大事です。ホワイト企業は産休・育児に対する理解があり、いったん職場を離れても、戻りやすい仕組みを持っています。また、スキルなどが身につくような社内の研修制度や福利厚生が充実しているのが特徴です。

4つ目は「成長できる環境」があるか。ホワイト企業の多くは社員のスキルアップを重視して研修を充実させ、教育を「投資」と考えています。逆に、研修にコストをかけないで従業員を「使い捨て」のように考えている企業は危ないでしょう。

最後は「財務指標の良さ」。やはり利益を出している企業でなければ、人材育成に投資し、福利厚生を充実させ、満足に働く環境をつくり上げていくことはできません。ホワイト企業と呼ばれていても、収益が悪化して就労環境を犠牲にしなければならない企業もあるので、決算を把握しておくことは重要です。

「中堅・中小企業にもホワイト企業は多い」という

――「中小企業にもホワイト企業は多い」として、今年は「隠れホワイト企業ランキング」を発表しました。狙いは何でしょうか。

ホワイト企業ランキングは大手企業ばかりを取り上げていましたが、中堅・中小企業にもホワイト企業は多く、こうした企業を世の中に知らしめたいと思ったからです。一流ホワイト企業を出してから、上位の有力企業ばかりがマスコミで取り上げられたことで、採用選考時の競争倍率が非常に高くなってしまいました。2000倍の狭き門という企業も出てしまったんですよね。ただ、一流ホワイト企業ランキングはそもそも有名企業ばかりで、求職者も多く集まっているのに対し、有名ではないけれども社員に優しい良い会社も存在します。

そこで①単体従業員数が1000人未満②直近3年間の平均売上高が1000億円未満③『就職四季報総合版(2022年版)』に見出しの掲載がない企業――という条件で絞った優良な中堅・中小企業の中で、ホワイト企業の条件を満たしている上位50社を選んでみました。

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同業界の小規模企業への転職も一案