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安定した大企業に長く勤めていると、新しい環境に飛び込む勇気を失っていたり、事業を起こそうという熱気がしぼんでいたり、リスクをできるだけ回避するような思考に陥ってたりもする。変化の激しい時代、はたしてそれでいいのだろうか? という疑問を持つ方も少なくないだろう。今回のmyリスキリングストーリーの主人公、落合章浩さんもその1人だ。

車載用のリチウムイオン電池の技術者として、2009年にパナソニックに入社した落合さん。学生時代から電池の研究を続けてきた落合さんにとって、国内トップランナーともいえる同社への入社はキャリアのスタートとしては申し分のないものだった。

やりがいを持って仕事に取り組んでいた。しかし、次第に心の中のモヤモヤが頭をもたげてきた。「電池の技術の進化って、非常にゆっくりなんですよね」(落合さん)。

実際、電池は新しい技術に代替されるのに長い年月がかかるデバイスとして知られる。次世代電池の開発に落合さんも取り組んだものの、まだ基礎研究のフェーズであり、実用に向けたブレークスルーが起きる気配を感じることはできなかった。

電池の技術者がAI・ロボティクスに感じたうずき

一方、世の中を見渡せば、AI(人工知能)やロボティクスといった、技術の急速な発達に伴ってビジネスがダイナミックに展開する領域がある。電池とは対照的な世界を横目に、技術者としての落合さんは、うずきのようなものを感じるようになった。

大企業であれば大なり小なりそうだが、新しいことを進めようとするのに多くの承認を得る必要がある。社会的な信用があるからこそ、思い切ったリスクも取りにくい。そうこうしているうちに時間ばかり過ぎていく。落合さんの職場でも似たような状況があった。

実は落合さん、大手自動車メーカーに出向していた時期もあり、違う組織風土の中で働くことにより、今の仕事を見つめ直すという経験をしていた。「今度は大企業ではなく、小規模なベンチャー企業に行ければ、さらに気づきがあるのではないか」

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