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"Golden Slumbers"から"Got Back"へ 医療DXへの思い

HDCアトラスクリニック院長 鈴木吉彦

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NIKKEI STYLE

DX(デジタルトランスフォーメーション)の時代、医療はどう変わっていくのか。生活習慣病の代表格ともされる糖尿病の専門医で、1990年代後半~2000年にかけて医療情報ポータルサイト(MediPro/MyMedipro)を立ち上げるなど、デジタル領域についても豊富な知見を持つ鈴木吉彦医師(HDCアトラスクリニック院長)に医療とデジタルの新時代について語ってもらいます。 

ポール・マッカートニーの来日ライブへは、何度も足を運びました。ここ最近、ライブ最後の曲は「Golden Slumbers- Carry That Weight- The End」のメドレーでした。連載の結びとなる今回は、このメドレーになぞらえて、医療DXに関わり続けてきた私の思いを改めてお伝えしたいと思います。

Golden Slumbers~黄金のまどろみ

1996〜2001年頃、「日本最大級の医療情報発信プラットフォーム」のリーダーをしていました。名称は「Medipro」や「MyMedipro」。当時の睡眠時間は約4時間。何年も汗水流し、他人の何十倍も働きました。力を出し切った結果、その分、有名になり執筆や講演の依頼が後を絶ちませんでした。当時の様子は、https://medicalprofession.jpに公開しています。

私を支援する大手製薬企業はたくさんいて、教育目的で医学動画コンテンツを配信し人気を得たのもこの時期からでした。

記者会見では大手メディアのマイクが何本も向けられ、知名度が高くなりすぎたためなのか「参院選に出馬してみないか」と声がかかったことまであり、夢のような時代でした。

その後、学者に戻り、日本医科大学客員教授になりました。IT(情報技術)の潮流は観察していましたが、新規事業を興そうという本気度はありませんでした。すなわち、この22年間は大切なまどろみ(slumber)の時期だったように思えます。私のGolden Slumbers期と呼びたいところです。ただ、この6カ月間、NIKKEI STYLEの読者の皆さんに向けてコラムを連載していく中で、長い眠りから目覚めたような気持ちになりました。

Carry That Weight~重荷を背負って

今回、連載で紹介させていただいたMyMediproは斬新なシステムです。22年ぶりの私の新作です。「Whereby(ウエアバイ)」や「Google Meet(グーグル・ミート)」などの大手と類似の仕様(WebRTCと呼びます)で構築されているので「グローバルに通用する」作品と言っていいでしょう。

基本はWebアプリでWebブラウザーとメールだけで構築できる仕組みです。しかし、それだけに「重荷(Weight)」があります。キャリアメール問題です。キャリアメールには大量のスパムメールが送られることが多く、このメルアドを使う利用者が多いと進歩しないのが欠点で、Google Meetが「Zoom(ズーム)」に後れをとった最大の理由もここにありました。

しかし最近、上記2社がサービスを刷新し、米グーグルが先行して技術レベルを上げ、私たちはその後に追いつけそうです(図1)。フリーメールが普及したことで、この「重荷」が軽くなってきたことが理由でしょう。

第2の「重荷」は相談事業です。「診察」と「相談」には、微妙なルールの差があります。「相談」であれば医師は場所に縛られません。しかし記録はどこに残すのかという問題が浮上してきます。こうした問題が「重荷」です。ただ、この問題を解決できれば、巨大なヘルスケア市場が目前にあるので、「MyMedipro事業の市場価値は無限大」と周囲に評価されています(図2&3)。

また「重荷」を軽くするためのオリジナル特許を何本も取り続けてきたので、やりがいはあります。その結果、某大手IT企業との提携も果たしました。図2は、一般向けの「相談」事業の案です。図3は、医師向け、医療関係者向けの「相談」事業の案です。

The End~結局のところ

米食品医薬品局(FDA)は世界初のGIP受容体作動薬およびGLP-1受容体作動薬の「Mounjaro」(チルゼパチド)について適応承認しました。日本での承認も間近のはず。とうとう糖尿病専門医として終わりの始まりです(The End)。今後は、「Mounjaro」を全面的に支援し活動を広げます。

また私が教授になれたのは「ミトコンドリア糖尿病」の臨床研究のおかげでした。そのため「ミトコンドリア改善薬:ツイミーグ」も図4の仕組みで応援します(参照:mmp.supply)。

従来、新薬を発売しても初年度は売れないと思い込む製薬企業・経営者が多く存在しました。MyMedipro事業では、そうした新薬の発売を積極的にお手伝いし、例えば、月1回が外来診療、2週間後は「オンライン診療」、さらにその2週間後は外来診療という形で、新薬であっても患者側に負担をかけず2週間処方が可能であるという「事実(Fact)」を、オゼンピック注射製剤(一般名:セマグルチド)を用い1年間かけて実証実験し、100%の成功を収めました。今後は、こうした臨床スタイルを増やしていきます。

Got Back~新たなスタートへ

ポール・マッカートニーは22年、3年ぶりの北米ツアー「Got Back」をスタートしました。80歳で、まだ第一線で頑張っています。彼の孤軍奮闘の雄姿をみると、私も専門医の仕事が終わったとは考えることはできません。日本には世界に通用する企業が激減しましたが、私の作品は世界に通用します。医師の倫理観を正しく保持しているからです。例えば、「Click to earn」のようなこそくな手段でポイントをためる仕様は無視します。世界で通用するはずがありません。こうした主義主張に賛同してくださる方は応援をお願いいたします。

なお、MyMedipro事業に対しては、製薬企業やバイオベンチャー企業、医療機器企業、電子カルテ企業、求人求職企業、出版社などが出資(投資)して問題ないそうです。コンプライアンス(法令と倫理の順守)を厳守し、患者のみなさんの満足の増大に寄与するオンライン診療やオンライン相談を含めた統合型事業だからだそうです。

今後は、もっと利便性が高い仕様につくりかえるべく、パートナー医師(共同開発医師)を幅広く募集していきます。ぜひ本企画へ参加の意欲のある医師の方々は、ご連絡をお待ちしてます。専用サイト(mymedipro.co.jp)がありますので、サイト経由で応募されるようお願いいたします。日本のみならず世界の医療DXの未来を自らの手で開拓しようという心意気があるパートナー医師が全国から集まっていただければ、とても心強いです。

今回の新システムは、Web2.5くらいのテクニカルレベルです。今後は、さらに人工知能機能を追加し、Web3.0を搭載し、完成させようと思っています。それができれば、幅広く全世界の人たちに、幸運でフェアな医療や介護の手をさしのべることができます。日本発の成長産業にもなりサイエンスレベルを高くし、大きな社会貢献ができます。今後はパートナー医師や薬剤師を増やし、頑張ります。読者の皆様には半年間のご愛読をいただき、たくさんのご支援のお声をいただきました。誠にありがとうございました。

鈴木吉彦
1957年山形県生まれ。83年慶大医学部卒。東京都済生会中央病院で糖尿病治療を専門に研さんを積む。 その後、国立栄養研究所、日本医科大学老人病研究所(元客員教授)などを経て、現在はHDCアトラスクリニック(東京・千代田)の院長として診療にあたる。

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