一般社団法人経済社会システム総合研究所(会長=小林喜光三菱ケミカルホールディングス取締役)はこれからの資本主義に向けた政策提言書をまとめた。人的資本や知的財産、データなどの無形資産の価値が今後高まるとし、教育や技能習得の強化、研究開発投資の拡充を提言した。健康や環境など国内総生産(GDP)を超えた領域で国の目標を再定義すべきであるとの意見も盛り込んだ。
同研究所理事長の松山健士・元内閣府事務次官らが参加する研究会がまとめた。機械設備と異なり、無形資産は生み出す価値を投資者が独占することができず、外部に波及する効果を持つ。
draw up...に注目してみよう!
今回取り上げる表現は、draw up...です。
記事には、The proposal was drawn up by a research group that included Kenji Matsuyama,...(松山健士・元内閣府事務次官らが参加する研究会がまとめた...)とあります。ここで注目してもらいたいのがdraw upという表現です。drawは「〜を描く、線を引く」という意味ですが、draw upで「(文書などを)作成する」という意味になります。draw up a budget(予算を作成する)、draw up a contract(契約書を作成する)のように使います。転じて、計画や企画などを立てる、立案するという意味でも使われています。また、今回の記事の一文目にcompileという表現が出てきますが、こちらも資料などを「集める」という意味からdraw upと同じく「まとめる」という意味を表します。
Speak up! 会話での使い方をみていきましょう。
A: Has anything been decided about working from home?
在宅勤務についての決まりはありますか?
B: Yes, the company has drawn up guidelines for dealing with remote work.
はい、在宅勤務のためのガイドラインを会社がまとめました。
draw up guidelinesで「ガイドラインをまとめた」という意味になります。guidelineは行動指針などのことで、例文のように複数形で使われます。
A: Are you going to present a new plan at the meeting?
会議で新しい企画を発表するの?
B: That’s right. I need to draw up a detailed strategy before the meeting.
そうなんです。会議の前にもっと戦略を練る必要があリます。
detailedは説明などが「詳細な」という意味ですので、draw up a detailed strategyで「戦略を練り上げる」「戦略の詳細を詰める」のようなニュアンスで使われます。
A: How about getting dinner together tonight?
今夜ご飯食べに行かない?
B: I don’t think I can. Mike asked me to draw up a sales report by tomorrow.
無理そうだわ。マイクにリポートをあすまでにまとめるように言われてるの。
draw up a reportで「報告書をまとめる」「リポートを作成する」という意味です。ビジネスシーンでは他にもdraw up an agenda(議事録を作成する)、draw up cliant list(顧客リストをまとめる)などがよく使われます。