ミシュラン星獲得の上海蟹名店 日本1号店で旬を堪能

上海蟹がおいしい季節だ

この時期に食べたいものとして「上海蟹(シャンハイガニ)」をあげる人もいるだろう。秋口から旬を迎え、卵を持ったメスや、だんだんと白子が増えるオスが年明けにかけておいしさを増すからである。ミシュランの星を持つ本場中国・上海の「蟹王府(シェワンフ)」は上海蟹料理の名店として、世界中の食通たちに知られる。その海外第1号店が東京・日本橋の「蟹王府 日本橋店」だ。厳選した生きた蟹を週2回空輸して提供、日本に居ながらにして濃密な上海蟹をたっぷりと堪能できるのはありがたい。

蟹王府 日本橋店は昨年12月にオープンした。通りをはさんでお隣は日本銀行本店という立地だ。2002年に開業した蟹王府は現在、上海に5店舗ある。日本橋店は6店舗目になる。上海蟹が旬を迎えると、これまで日本からも多くの客が現地の店を訪れていたという。「ぜひ日本にも出店して」という要望に応え、海外初の店として日本橋への出店が決まった。いざ日本橋店がオープンすると、「日本在住の中国の方も多数ご来店いただいている」と同店の野坂裕彦支配人。本場・中国の人も納得するホンモノの味だからなのだろう。

日銀本店と通りをはさんだ向かい側に立地する蟹王府 日本橋店

上海蟹の正式名称はチュウゴクモクズガニ。中国・遼寧省から広東省まで広い地域の川に分布し、江蘇省蘇州市にある「陽澄湖」は上海蟹の一大産地となっている。蟹王府は江蘇省と浙江省にまたがる「太湖」に自社の養殖場を持つ。だから通年での上海蟹の提供が可能という。

蟹の良しあしは甲羅に現れる。生きたまま日本に空輸されてくる上海蟹は、色艶が良く十分な重さがあるものばかり。日本橋店内のガラスケースには厳選されたオスやメスがずらりと並ぶ。「プロの技術で育て、プロの厳しい目で選んだ蟹を、文化を感じてもらいながら、様々な食べ方で楽しんでもらいたい」。海外初出店にあたり、品質に強くこだわるフランスの最高峰ファッションブランドの一つ、エルメスにちなみ、「上海蟹のエルメスを目指す」と言ってのける店側の意気込みが伝わってくる。

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「澄んだ湖の味がする」氷結蟹
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