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早稲田の人気が盛り返しているという(写真はイメージ=PIXTA)

早稲田の人気が盛り返しているという(写真はイメージ=PIXTA)

大学受験の季節を迎えたが、気になるのは早稲田大学と慶応義塾大学のライバル校対決だ。昭和の時代は「私学の雄」と言えば早稲田。しかし、平成に入って慶応が大学改革で先行し、令和になって早稲田が巻き返しに転じている。ビジネスパーソンとしても競い合うが、「年収の早慶戦」をテーマに卒業生の年収動向を探ってみた。

早稲田、政経学部の入試で数学を必須に

「早稲田の人気が盛り返している。看板の政治経済学部と慶応の経済学部の両方に合格した受験生は早稲田を選ぶケースが増えている」。河合塾の教育研究開発本部の近藤治主席研究員は語る。2021年に早稲田は政経学部の入試で、大学入試共通テストの数学を必須にした。さらに一般選抜の募集枠を450人から300人に絞った。

東京大学の文系は数学が必須だ。しかし、早稲田の政経は数学ができなくても、地理や歴史など社会の科目でカバーすれば、入学は可能だった。数学が苦手な多くの受験生を集めてきたわけだ。しかし、今回の入試改革により、政経の志願者数は3割近くも減少。新型コロナウイルス禍の影響もあり、早稲田全体でも1972年以来、実に半世紀ぶりに10万人台を割った。一方、早稲田と慶応にともに合格した受験生が慶応を選ぶという流れに一定の歯止めをかけた格好だ。

かつての早稲田はバンカラな校風で、多様な学生が集まるマンモス大学だった。まともに就職活動もせず、自由な生き方を求め、思索にふける学生も少なくなかった。政経出身でファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏も以前、「好きな本ばかり読んでいたかな。就活もしなかったね」と語っていた。企業家として火が付いたのは地元の山口県に戻り、家業を継いでからの話だ。

昭和の頃の早稲田は政治家やマスコミを目指す学生が目立っていた。慶応のようにビジネスエリート志向の学生は多くなかったが、私学の雄と呼ばれて全国から受験生が押し寄せた。

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