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「オンライン花見」を盛り上げる缶詰 オススメの5品

黒川博士の百聞は一缶にしかず(12)

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NIKKEI STYLE

ウメやスイセンが見ごろを迎え、ソメイヨシノも少しずつ咲き始めた。花見シーズン到来であります。とはいえ、それなりの人数で集合し、桜の木の下で飲食するかつての花見スタイルは、新型コロナウイルス感染予防の観点から今年も難しそう。ならば、オンラインで集合し、画面越しに名桜を眺めるという趣向もありだと思う。各人が工夫を凝らした食べ物・飲み物を用意し、披露しあうのも面白い。そこで今回はオンライン花見で盛り上がれる缶詰を5品、紹介したい。画面越しでも面白さがしっかり伝わるユニークな缶詰を選びましたぞ!

「バスチー」ことバスクチーズケーキやパネチキン、チーズタッカルビなどチーズを使った食べ物がここ数年、人気だ。缶詰業界もそのトレンドを抜かりなく取り入れており、チーズ入りの商品がじわりと増えている。

個人的には、缶詰は高温加熱することで殺菌処理するから、チーズを入れたら熱でどろどろに溶けてしまうと思っていた。だが、プロセスチーズを使えば、軟らかくはなるが溶けることはなく、形もちゃんと保たれるそうだ。缶詰メーカーの開発部門は、いつもそんな挑戦をしているのですなぁ。いやはや頭が下がります。

ホテイフーズ(静岡市)のやきとり缶にも、昨秋「とりチーズ」が加わった。炭火で焼いたやきとりを特製チーズソースで味付けし、さらに角切りチーズも加えてあるから、チーズ好きにはたまらない。

鶏肉とチーズの相性がとてもよく、濃厚な味ではあるけれど、クドさがない。ロゼワインとよく合う味だ。また、後引くほのかなうまみがあって、ふと気になって原材料を眺めてみたら、しょうゆが使われていた。これが本当の隠し味であります。価格は通常のやきとり缶より20円高い194円。ちょいとプレミアムなやきとり缶だ。

桜を眺めながら食べるおむすびは格別においしいが、お供にたくあんがあればもっとうれしい。道本食品(宮崎市)の「たくあんの缶詰」は、たくあん専用の大根(白首系大根)を天日に干し、うまみを凝縮してから漬け込むという、伝統的な手法で造られている。透き通るような美しい黄色も、大根の辛み成分が発酵したことで出てくる自然な色だ。だから着色料は一切不使用。梅酢味とこんぶ味、とうがらし味の3種類があって、それぞれ風味が違ってどれもおいしい。

なぜこのたくあん缶をオンライン花見に薦めるかというと、ずばり「音」であります。かんだ時に「カリッ」という素晴らしい音が響くのだ。ぜひパソコンのマイクに近づいた状態でかみ、快音を参加者に伝えてほしい。

「お好み焼き」や「たこやき」缶も

さて、花見といえば宴会芸のひとつも披露するのが昭和世代のお約束(古い話ですみません)。でも自分で芸をしなくても、面白い缶詰を披露すれば、まったく問題ない。例えば缶詰専門店、mr.kanso(ミスターカンソ、大阪市)の「お好み焼」缶を披露してみる、というのはどうだろう。

缶と同サイズのミニお好み焼きが2枚収まっていて、味付けに使うソースとアオサ、カツオ節は別添えという凝りようがいい。常温のまま食べると、すっかり冷めたお好み焼きといった風情で、意外と悪くない。イカとタコが入っていて、温めるとちゃんとおいしい。コロナ禍で屋台のお好み焼きがなかなか食べられない昨今、この缶詰の存在は貴重かもしれない。

ちなみに、mr.kansoでは「たこやき」缶も販売している。お好み焼き缶と違って、たこやきはソースに浸した状態で入っている。したがって食感がぶよぶよしていて、たこやきというよりはおでんのちくわぶに近い。

大阪の友人がこの缶詰を食べたとき、最初はその食感に怒っていた。しかし、ごくりと飲み込んだ後のひと言がよかった。「なんや、ちゃんとたこやき食べた気がするな」

ソースは粘度を高め、たこ焼きに染みこみ過ぎないように工夫されている。具にはちゃんとタコが入り、1缶あたり4個入りとボリュームもある。見た目と食感が奇想天外なので、ネタ缶として一級品なのであります。

ひと通り食べて飲んだら、最後はスイーツ缶で締めくくりたい。それも、開ける段階から盛りつけまで、ずっと目が離せない面白い缶詰があるのだ。まず開け方だが、かつてのコンビーフのように鍵状の道具を使い(道具は付属している)、缶の側面をくるくる巻き取っていく。すると中から見えてくるのは、ミルクチョコレート色の食べ物だ。これは一体なにか?

缶詰ながら本格派

その正体は、わらび餅をベースにした和菓子であります。きな粉とヘラが付属しており、ヘラで切り分けて皿にのせ、きな粉を好きなだけまぶせば「缶成」。わらび餅よりもみずみずしく、ういろうや水ようかんよりは柔らかい。甘さはういろうと同じくらいだ。

本来のわらび餅は日持ちがせず、作った翌日には硬くなってくるが、そぶくめは原料を見直して、缶詰にすることで賞味期間を1カ月まで延ばしてある。つくは祢(ね)屋(名古屋市)の店主が考案したオリジナルの和菓子なのだ。

それにしても、この缶詰はサイズが大きい。長辺が約16センチで、短辺は約7センチ、高さは約3センチ。手に持つと初期の携帯電話のようだ(古い話ですみません)。内容量はなんと堂々の280グラムである。大人4人で食べても満足できる量だと思う。

そぶくめは入手するのも大変で、それだけでネタになる。というのも、どこのネットショップでも扱っていないのだ。基本的には名古屋にあるつくは祢屋に赴いて買うか、電話かFAXで注文するしかない(昔ながらの通信販売だ)。実にアナログな手段であり、最新のオンライン花見に華を添えること確実であります。

(缶詰博士 黒川勇人)

黒川勇人
1966年福島市生まれ。東洋大学文学部卒。卒業後は証券会社、出版社などを経験。2004年、幼い頃から好きだった缶詰の魅力を〈缶詰ブログ〉で発信開始。以来、缶詰界の第一人者として日本はもちろん世界50カ国の缶詰もリサーチ。公益社団法人・日本缶詰びん詰レトルト食品協会公認。

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