LIFULLの企業内大学ゼミに500人 社員の自主性刺激「企業内大学」のつくりかた vol.2 LIFULL大学(前編)

LIFULL大学の秘密を聞いた

企業が社員のリスキリングを促す場として「企業内大学」を設置する事例が相次いでいる。変化の激しい時代に、社員が新たなスキルを習得する学びの場は、どのように運営されているのか。第2回では、日本最大級の不動産ポータルサイトを運営するLIFULL(ライフル)のケースを取り上げる。

「働きがいのある会社」や「ベストモチベーションカンパニーアワード」など、社員の満足度を計る各種ランキングで上位の常連となっているLIFULL。同社の企業内大学は2009年に設立され、今も活動は盛ん。社員が自ら参加したくなるという仕組みは、どのように作られたのか。執行役員でチーフ・ピープル・オフィサーを務める羽田幸広さんと、人事本部組織開発グループグループ長の村川麻衣さんに聞いた。

2009年に「大学」を設立したきっかけ

――LIFULL大学は、「学び直し」や「リスキリング」が言われるよりずっと前の09年からあるのですね。

羽田:設立のきっかけとなったのは、08年に始まった「日本一働きたい会社プロジェクト」です。ずっと働き続けたいと思える会社を、社員が自分たちの手で作ろうというプロジェクトで、我々のあらゆる人事施策のベースになっています。

根っこに据えているのが、「社員のキャリアビジョンの実現」と「経営理念の実現」を両立させるという考え方です。社員は「自分はこうなりたい」という内発的動機付けにもとづいて自由にキャリアを選び、どんどんチャレンジする。会社はそれを応援しつつ、それぞれの挑戦をうまく組み合わせることによって経営理念を実現する。それが「両立」の意味です。

ではどうやって成長を支援するかですが、ビジネスパーソンの成長に関しては、米国のリーダーシップ研究から見いだされた「70:20:10の法則」があります。成長に役立つ要素は「実際に仕事としてやってみた経験」が70%、「上司や先輩からの薫陶やアドバイス」が20%、「読書や研修などの座学」が10%だと言われています。70の部分では挑戦する機会をできるだけ提供するとして、20と10の部分をどうデザインするのかを考えた時に、「LIFULL大学」が生まれました。

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