店内のワインセラーには約150本のボトルが並ぶ

ホテル出身のサービスマンが接客

ランチは麻婆豆腐(税込み1200円)や担々麺(同1000円)などのほかにコース(3500円)もある。一方、ディナーは料金に応じた3種類のコース(同6000円、同8000円、同10000円)を軸に、アラカルトも楽しめる。10000円の料理長おまかせコースには「フカヒレ姿煮込み」がつく。30分ほどじっくりと煮込んだフカヒレは、注文した人の期待を裏切らないはずだ。コースの内容は季節ごとに変わる。自家製の台湾カステラがデザートで楽しめることもある。

味に加えて、サービス・接客も光る。店長の上妻さんを筆頭に接客担当のスタッフ3人は、いずれも前職が有名ホテルのサービスマン。龍泉華の開店に際し、スタッフ募集の案内で上妻さんの興味を引いたのは「ワインセラーも充実した中華料理店」だったこと。ホテルの接客をアルバイトとして初めて経験し、その後、正社員になった。ホテルで働き始めてから、ワインにも興味を抱くようになった上妻さん。その知識や経験が生かせる好機と、20年ほど勤めたホテルを辞め、龍泉華に移ることにした。一緒に今、働く接客担当の仲間も同じホテルの後輩という。「高級店といわれる店より価格帯はリーズナブルですが、味やサービスでは決して負けていません」(上妻さん)

個室の壁面を飾る中国のアートがシックだ

中華料理には紹興酒もいいが、ワインを合わせるのもいい。店内のセラーにはフランスやイタリア産を中心に赤・白のワインやシャンパン、スパークリングワインが計150本ほど並ぶ。その中には店の営業時間の合間を利用し、上妻さん自らワインのインポーター主催の試飲会に足を運び、これは、と調達したものもある。聞けば、料理に合わせてワインを注文する客は実際、多いという。

コロナ禍以前は大人数での宴会もあったが、今は個室にも本来の定員の半分しか入れないようにしており、感染予防に万全を尽くす。個室内の壁面には中国のアートが飾ってある。シックで大人の時間をゆったり過ごせる空間の演出も巧みだ。そんな隠れ家で気の置けない仲間と一緒に中国料理とワインを楽しみたくなってきた。

(堀威彦)

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